商品はまずメーカー等によって生産・製造されます。その後、商品は卸売業者に渡ってから小売業者に行き着き、最終的に消費者が購入するというサイクルを経るというのが一般的な商品流通ルートです。 では、流通過程の最後である小売業者による商品販売高と、その前段階の卸売業者の商品販売額の合計はどちらが多いのでしょうか? 正解は、平成20年の全国小売業販売額の合計が約135兆円であるのに対し、全国卸売業販売額の合計は約486兆円。その差はなんと3.6倍にもなります。過去のデータをみても、だいたい3倍〜4倍の間で推移しています。 昭和55年からの両業態の販売高の推移は以下の通りです。 日本では小売業と卸売業とが密接な関係を保ちながら相互に依存しつつ発展してきたという歴史的経緯があるので両者の関係を分かつのはなかなか困難だといわれます。欧米では規模が一定レベルに達すると小売業自らが調達物流機能を整備するこ