印刷 各地の主なビンテージ日本酒と熟成酒 日本酒を寝かせた熟成酒やビンテージ酒(古酒)の人気がじわりと広がっている。大阪ではこの春、専門店もオープンした。背景には、かつての焼酎や最近のハイボールブームで苦杯をなめてきた地方の蔵元の努力があった。 大阪・北新地に近い堂島に5月、一風変わった店がオープンした。「菊姫 平成十二年度」「譽麒麟(ほまれきりん) 1998年」。カウンターだけの店内には、日本酒を10〜20年熟成させた薄いあめ色や琥珀(こはく)色の酒が並ぶ。 「ビンテージは優しく酔えます。二日酔いもしにくいと言う人も多い」。一升瓶を手に「熟成古酒barくおん」の店主大橋眞優(まゆ)さん(34)は話す。「ビンテージが飲みたい」と言って飛び込んでくる客が増えているという。 ビンテージと出会ったのは、飲食店に勤めていた4年前。友人から飲ませてもらい、ビビッときた。まろやかで、コクが深く