そこに暮らしているからこそ見えづらくなる魅力や躍動感が、外から見ると浮き彫りになる。これはその好例だ。 たった3週間で、東京、大阪、京都、広島などを撮影して周ったドイツ人クリエイター、ヴィンセント・アーバン。彼の作品『In Japan - 2015』を見て感じられるのは、世界最先端が垣間見える都市や歴史情緒溢れる下町の文化だけではない。 その時、その場、そこにいる人によって異なる千姿万態の表情を、深く、鋭く切り取り、その違いをBGMや音声との絶妙な絡みによって見事に表現した。 日本を紹介した動画のなかでも史上最高のクオリティだ、と評価する人は多い。その理由のひとつは、異国の人が撮ったとは思えない“わかってる感”にある。