「世界の中心で、愛をさけぶ」のブームにおいて、なによりあたしを苛立たせるのは、原作の書き手がオヤジであることや、あのレベルの小説がミリオンセラーになってしまうことでもない。たとえ300万部売れていても、300万人全員がこの本を優れた作品だと評価するわけじゃないし(その証拠に北原みのりもこの本の購入者である)。それよりも、この「セカチューブーム」の「正しい受け手」のほとんどが、若いオンナノコたちであることだ。ちなみに「正しい受け手」というのは、「セカチューで泣き、感動する人たち」を指す。 一部のフェミなどを除けば、たいていのヘテロ女子の夢(の一つ)は、自分が好きになった男から一生(もしくは自分が相手を嫌いになるまで)愛されることだ。だって、テレビもマンガもCDもそう言うんだもん。しかし、愛が永遠ではないことも、たいていのヘテロ女子は自覚してしまっている。恋愛結婚したはずの自分たちの親や、著名