印刷 関連トピックス原子力発電所東京電力福島第一原発周辺の防災区域 原発事故に対応する防災指針について、国の原子力安全委員会が6年前に国際基準見直しに合わせて改訂しようとしたが、経済産業省原子力安全・保安院が強硬に反対していたことが朝日新聞が情報公開請求した文書でわかった。改訂は防災域の拡大や重大事故に即時対応するための区域の新設をする内容。実現していれば東京電力福島第一原発事故による住民への影響を軽減できた可能性がある。 安全委は2006年3月、国際原子力機関(IAEA)が加盟国に示した基準の見直し(07年に最終確定)に合わせて防災指針を改訂しようと作業部会を設置。原発から半径8〜10キロ圏内の防災対策重点地域(EPZ)を廃止し、半径30キロ圏内の緊急時防護措置準備区域(UPZ)に拡大することが課題になった。半径約5キロ圏に、電力会社が重大事故を通報すると同時に住民が「即時避難」する