7月下旬、ラグビーワールドカップ組織委員会が主催するプレスツアーに参加した。目的地は全国12カ所ある開催地のひとつ、岩手県釜石市だ。 日本対フィジー戦の前々日、正午過ぎの東京駅から新幹線に乗り、盛岡駅からはミニバンでさらに2時間ほど東へ進む。午後5時前、ミニバンは釜石市鵜住居地区に到着し、まずはスタジアムの見学からツアーはスタートした。 釜石鵜住居復興スタジアム。2018年の8月19日に開場したこのスタジアムは、今大会全国で唯一の新築スタジアムとなる。本来の収容人員は6000人だが、本番ではプラス1万人分の座席を仮設で補うことになっている。 スタジアムについて説明をしてくれたのは、かつて釜石シーウェイブスで9年間プレーし、現在は市の任期付職員として働く長田剛さんだった。 「どうですか? 素敵なスタジアムでしょ?」 確かに素敵なスタジアムだ。 ピッチと距離が近く、自然に囲まれる。 まず、スタ