ポリティカル・コレクトネスに反する言葉には、ぐるっと一周回って使ってもOKになるものがある。たとえば、その代表的なものが「クィア(queer)」だ。言葉そのものの本来の意味は「奇妙な」「不思議な」であったが、やがてそれが同性愛者への侮蔑語として使われるようになってしまった。しかし、1990年代に入ると、セクシュアル・マイノリティの一部の人々が「queer」という言葉を自分たちの手に奪還し、自己肯定的に進んで使ってやろうというラディカルな運動を精力的に展開するようになる。そのおかげで言葉のイメージが徐々に変化し、現代では「クィア映画祭」「クィア・スタディーズ」というように、公に使っても問題視されない言葉になっている。 そして現在、こうした言葉の一つになるのかとメディアを騒がせているのが「bimbo」だ。TikTokで展開されている「bimbo」復権運動が話題になっているのである。もともとは「