埼玉県入間市の民家で新聞が山積みになっているのを不審に思った「ヤクルト」の女性配達員が同県警狭山署に通報し、孤立死となる可能性があった重度障害のある男性(45)が救助されていたことが分かった。 世話をしていた同居の母親(75)は遺体で見つかった。病死で死後10日ほどたっていたとみられる。介助する親族が死亡して障害者らがその後に餓死する事例が相次ぐ中、通報により家族全員が犠牲になる最悪の事態を防いだ。 捜査関係者や消防によると、配達員は22日昼頃に通報し、駆けつけた狭山署員が1階で死亡している母親を見つけた。2階の部屋も調べると、布団の中で息子が倒れていた。意識がもうろうとした状態で、病院に運ばれ入院した。母親が死亡した後、十分な食事をとっていなかったとみられ、栄養失調状態だった。親子は2人暮らしで、母親が息子を介助し、近所づきあいもほとんどなかった。