個人情報の流出で注目が集まる佐賀県の教育情報システム「SEI-Net(セイネット)」。10代の少年らにやすやすと不正アクセスを許したことでセキュリティの脆弱さを指摘されているが、「先進的ICT利活用教育推進事業」の一環として構築された同システムは、導入段階から「不正」にまみれていた(昨日既報)。 背景にあるのは、県教委幹部と特定業者の癒着。先進的ICT利活用教育推進事業に関する調達には、“タブレット型PC”、“SEI-Net”、“電子黒板”という三つの大きな流れがあるが、個別の契約内容を時系列に従って並べていくと、特定業者が優遇される異常な状態になっていたことが分かる。これまでの取材を通じてまとめた事業の全体像をおさらいしておきたい。 先進的ICT利活用教育推進事業に50億円超 この事業をめぐる最大の問題は、裏に退職した県教委幹部と業者との癒着が横たわっていることだ。そのせいで、事業にかか