タグ

ブックマーク / honz.jp (7)

  • 『謎のアジア納豆』 - HONZ

    書店で書を手にとって、巻頭パラパラと数ページめくってからこの解説文で概要を知ろうとする人も多いと思うので、まず結論から言う。 このは傑作だ。あなたの納豆観を覆し、しかも納豆を入り口にアジア中の辺境民族文化の旅へと誘い、さらに現代におけるディープな旅とは何か?という問いかけまでが含まれている。「買おうかな?どうしよっかな?」と悩んでいる暇はない。今すぐレジに持っていって納豆をべながら書を貪るように読まれたい。以上終わり! …というのは解説文としては不親切なので、数ページもらって書の魅力、そして納豆文化の魅力についてガイドしようと思う。申し遅れたが、僕は発酵文化の専門家として、世界各地の不思議な発酵や微生物を訪ねてまわるのを生業としている。文中の著者の問いかけに僕なりに答える形式で、の理解をさらに深める手伝いができれば幸いだ。(ちなみにここから先はネタバレを多数含むので、もう絶

    『謎のアジア納豆』 - HONZ
  • 『ニワトリ 人類を変えた大いなる鳥』 - HONZ

    ニワトリ無くして、人類無し! もし世界からニワトリが消えたなら? きっと各地でパニックが起きるに違いない。鶏肉は牛肉・豚肉などと比べて国際的な生産・消費量が急増しており、とりわけ新興国・途上国での需要がぐんと伸びている。安価で栄養価の高い肉や卵は、多くの庶民の健康を陰で支えてきた。 その膨大な加工品も含めて、人類にとってますます不可欠な材となり、成長する巨大都市のエネルギー源にもなっている。 もし私たちが他の惑星へ移住する時がきたならば、最も重要なタンパク源としてニワトリをまず同行させるだろう。実際、NASAはニワトリが惑星間旅行に耐えられるかどうかの実験をしており、可能と結論づけている。 材だけではない。インフルエンザの世界的流行をい止めるのにも、ニワトリは重要な役割を担っている。インフルエンザワクチンを作る入れ物として、卵が使われているのだ。 「宇宙船よりも複雑な構造」を持つ卵

    『ニワトリ 人類を変えた大いなる鳥』 - HONZ
  • 『バイエルの謎 日本文化になった教則本』文庫解説 by 最相 葉月 - HONZ

    小学生の頃、同じマンションに住むピアノの先生の家に週に一回、通っていた。自分の家にピアノがないのに習うというのは、今考えるとかなり無謀な挑戦だった。練習に使用したのは、赤い表紙のバイエル教則。正直、つまらなかった。赤を終えると黄色になったが、依然としてつまらなかった。同じことの繰り返しで飽き飽きした。 少し楽しくなってきたのは、父親が電気オルガンを買ってくれてから。発表会に向けて課題曲も決まった。テオドール・エステン作の「人形の夢と目覚め」。静かでゆったりとしたメロディーで始まり、途中から軽やかなテンポに変わる。まさに眠りから覚めた人形が突然踊り出すような可愛らしい曲だった。 転居先の町でも引き続きピアノ教室に通った。だが、私のピアノはここで練習したチェルニー教則で終わる。シャープやフラットの数が増えてわけがわからなくなったためだ。いや、もっと決定的な理由がある。ラジオから流れてきたビ

    『バイエルの謎 日本文化になった教則本』文庫解説 by 最相 葉月 - HONZ
    DG-Law
    DG-Law 2016/03/06
    おもしろそう。
  • 『クリミア戦争』by 出口 治明 - HONZ

    書は、75万人の兵士が戦病死した19世紀の世界大戦、クリミア戦争の全貌を描いた意欲作である。上下2巻の大作だが、構成も緻密で、口絵や図版も多く、文章もとても読み易い。戦史としてとても面白く、一気に読み終えた。 エルサレムの聖墳墓教会における東方教会とローマ教会の争いから幕が上がる。第3のローマを自称する東方教会の護り手、ロシアは、大帝エカチェリーナ(2世)以来、イスタンブールを解放しエルサレムに至る大帝国を樹立するという夢を見ていた。しかも、当時のロシア皇帝ニコライ1世は、「ドン・キホーテが専制君主になったような人物」であった。 一方、連合王国にとって、オスマン朝は最も重要な輸出市場であり、またロシアは、インド権益を侵そうとするグレート・ゲームの主敵に他ならなかった(ロシアの脅威に対抗するために連合王国は緩衝地帯戦略を採用し、アフガニスタンに侵入する)。ローマ教会の護り手を自認し英仏協調

    『クリミア戦争』by 出口 治明 - HONZ
    DG-Law
    DG-Law 2015/05/23
    こういうので「オスマン朝」(トルコではない)にちゃんとなっているのは珍しい気が。/クリミア真の敗者はオーストリア,は時々言われるところやね。
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    シリアスとギャグのバランスが絶妙な『銀魂』面白さと入りやすさはど... 2018年09月27日 ギャグが好きな人、思いっきり笑いたい人は、シリアス長編エピソードの間に挟まれるギャグ編がオススメ。私は読者投票によるキャラクターランキングの結果発表後、ランキング結果を変えようとするキャラクター...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
    DG-Law
    DG-Law 2014/12/25
    HONZとはすごい。
  • 『異常気象が変えた人類の歴史』新刊超速レビュー - HONZ

    歴史をどう捉えるか。専門家の間でも長年にわたって議論されてきた話だが、私を含め、門外漢からするとどうしても個人の行動を中心に読み解きがちだ。 だが、考えてみれば至極当然だが、我々の生活を形作ったのは、遠い昔の誰かであるケースは非常に少ない。長期の気候変動が文化や生き方を変えてきたのが人間の歴史である。短期的、局地的に見ても歴史の転換点となる戦争の趨勢に気候が与える影響は小さくない。書では気象気候の変化と社会の変化を結びつけて、先史時台から現代、未来予測まで40のテーマを解説する。話題も戦争政治だけでなく、文化からストラディバリウスまで幅広い。 例えば、紀元前218年にカルタゴのハンニバルが冬のピレネーやアルプスを越えてローマを襲撃する話がある。この話自体は、ローマへの復讐に燃えたハンニバルがイタリア半島を席巻した出来事として教科書にも載っている。軍事作戦としても有名で、過酷な冬のア

    『異常気象が変えた人類の歴史』新刊超速レビュー - HONZ
  • いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ

    5億4千万年前のカンブリア爆発以来、地球上には『捕者』がはびこっている。ある意味では我々人類が地球上最強の捕者なのであるが、そのことは棚上げにして、捕者というと、どう猛で恐ろしいいうイメージを抱きがちだ。 捕者のいない世界というのを考えてみてほしい。なんとなく、平穏でのどか、緑ゆたかで桃源郷のような景色が思い浮かばないだろうか。『捕者なき世界』を読むと、そのような甘っちょろい直感的想像は木っ端みじんに打ち砕かれる。 1741年、遭難したロシア船ピョートル号に乗っていたベーリングに見つかるまで、ラッコはアリューシャン列島界隈でうようよ泳いでいた。肉は固くてべられたものではないが、寒い海に住むラッコの毛皮は保温能力が高い。毛皮商人がほうっておくわけがない。人間の恐ろしさを知らなかったラッコは、おもしろいように狩られていった。 乱獲がたたり、捕獲すら難しい状況となった1911年、よう

    いずれ劣らぬ地獄絵図 『捕食者なき世界』と『ねずみに支配された島』 - HONZ
  • 1