2011/06/05 北里柴三郎と後藤新平の喧嘩。森鴎外の官僚人生という修行。 (1) カテゴリ:カテゴリ未分類 北里柴三郎は、東大医学部を8番で卒業した。優れた成績ではなかったため文部省推薦の留学生にはなれなかった。内務省衛生局長の長与專斎を訪ね、衛生局に入ることになる。その時、後藤新平の下につけと言われる。 「わたしは最高学府を終えた者です。、、後藤のような男とは教養を異にします。その下風に立ったりはできません」と言った。後藤は福島県の須賀川医学校出だった。長与は後藤を勧誘し衛生局に入れる。 年上の北里は後藤の半年後に入局し下についたが仕事は違った。「いけすかない男だ」と思った。後藤は「横文字好きの青二才」と北里を軽蔑し、北里は「浅学の田舎医者」と揶揄した。後でわかるが、後藤の面倒をみた安場安和は横井小楠の高弟であり、北里は横井の門弟から指導を受けた孫弟子である。二人は犬猿の仲だった。