~直積と選択関数~ まず、一般的に知られている直積の概念を、集合論的な使用に耐えうるまで拡張したいと思う。といっても、そんなに難しいものではない。まず、以下のようなシチュエーションを考えてほしい。 底集合N(自然数の集合)の各点に、それぞれ一つの集合Xが対応している。図ではとくに言及していないが、Xはどれも同一の集合で なくてもよく、Xnと書いて区別しても良い。 また、もちろんNは自然数の集合でなくてよく、任意の集合でよい。自然数としておくとイメージしやすいのでこうしたまでである。このとき、i∈Nをその上のXiの元に対応させる写像を、選択関数という。 選択関数は、N上のX値関数である。上の図では2にaが対応しているが、 のように任意のiについて対応させることを考える。このような選択関数の全体を、直積という。 紅い糸は、一つの元を表している。 例えば簡単な例、Nが1と2しかなく、それに実数