金メダルに輝くのは1人だけ?そんなことはないんです。2人の選手が同時に金メダルを獲得する珍事が、東京オリンピックで起きました。 大会10日目の1日、陸上の男子走り高跳び決勝での出来事でした。 カタールの30歳、ムタ エッサ・バーシム選手とイタリアの29歳、ジャンマルコ・タンベリ選手はともに試技を1回も失敗することなく、2メートル37センチまで跳んで1位で並びました。 オリンピック記録に並ぶ次の2メートル39センチは2人とも3回の試技を失敗し、勝負は「ジャンプオフ」と呼ばれる追加試技にもつれ込むと見られましたが、「ジャンプオフをやりますか」という審判員の問いかけに対し、バーシム選手が「金メダルは2つもらえるの?」と尋ねました。 「可能です」という審判員の答えを受けて2人はうなずき合い、バーシム選手が「友よ、歴史だ。オリンピックチャンピオンだ」と語りかけ、互いの金メダルを認めました。 走り高跳