「バンク・ジョブ」の脚本家コンビ、ディック・クレメントとイアン・ラ・フレネが手がけた軽快な犯罪コメディ。原案・監督は「狼よさらば」を初めとするブロンソンの“デス・ウィッシュ”シリーズでおなじみマイケル・ウィナー(これが日本初公開作品)。主演はこの後も「脱走山脈」「明日に賭ける」でウィナー監督と組んだオリヴァー・リードと、同じく監督の「栄光への賭け」にも出演したマイケル・クロフォード。一見すると全然似てないこのふたりが暇を持て余した上流階級の兄弟に扮し、面白半分にロンドン塔の宝物室から王冠を強奪。ところが一週間後に返却しようと思ったら王冠が消えてて…というお話。 アメリカに渡って以降のマイケル・ウィナー作品はクールで殺伐とした題材が多いのですが、このころはシニカルな持ち味はそのままに、洒脱でポップなセンスが随所で大爆発。軽妙なフットワークで飛んだり跳ねたり大騒ぎしてもスマートさを失わない主演