公共性の構造転換―市民社会の一カテゴリーについての探究posted with amazlet at 09.09.01ユルゲン ハーバーマス 未来社 売り上げランキング: 50630 Amazon.co.jp で詳細を見る 本日は第二章「公共性の社会構造」について見ていきます。前章まででハーバーマスは、さまざまな歴史的な変化によって、市民が生まれ、それが世論を形成するなどし「市民的公共性」が生まれてていく過程を確認しました。第二章の冒頭、第四節「基本構図」では、その市民的公共性が、政府によって規制されてきた公共性(公権力の力)に対抗する生活圏であったことが強調されています(P.46)。これは、君主がいて、政府(あるいは議会)がいて、という二つの権力が存在したなかに、第三の身分(権力)として現れたものでした。 ただ、これらの第三の身分は、既存の身分が用意してくれたインフラがなければ、存在がしえ