6兆円強という巨額な資金を集めて、年率10%の利回りを保証しながら実は全く運用はせず、単に新規の投資の入金で既存の投資家への元利支払いに充てていた......。バーナード・マドフという男の犯罪は「禁固150年」つまり実質的には「仮出所なき終身刑」という結果となりました。6月29日の判決は大きな関心を呼び、高齢を理由に「禁固12年」を主張していた弁護団が全面敗北に終わったことで、株価も「一安心」と上昇する一幕もあったぐらいです。 財産を失った多くの被害者も「考えられる限りの懲罰」が決まったということで、とりあえず納得しなくてはならないのでしょうが、それにしてもこの事件、その深層はまだまだ解明されていません。家族や、マドフの率いていた投資顧問会社の人間のどこまでが、この「詐欺」というスキームを知っていたのか、どうして政府の監視が行き届かなかったのか・・・それ以上に謎なのが、ナスダックの会長まで