太陽よりもずっと重い恒星がその生涯を終える時、その中心核は収縮して「中性子星」と呼ばれるコンパクト星を残します。中性子星は全体が1つの原子核であるとも表現されるほどの、最も高密度な天体の1つです。 言ってみれば、中性子星は私たちがよく知る物体の極限状態の1つであり、具体的な物性を調べられるという点でも興味深い研究対象です。ただし、中性子星の内部は極めて高密度・高エネルギーな環境であるため、正確な性質はほとんど分かっていません。 【▲ 図: 中性子星の想像図(Credit: ESO/L. Calçada)】中国科学院のMing-Zhe Han氏らの研究チームは、いくつかの中性子星の観測データと理論計算を駆使し、中性子星の内部の様子を探りました。研究には中性子星同士の合体を捉えた重力波「GW170817」、正確な大きさが判明している中性子星「PSR J0030+0451」、最大級の重さを持つ中
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