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戦時下の広島・呉を舞台にしたアニメーション映画「この世界の片隅に」(片渕須直監督)のプロデューサー、真木太郎さんが12日、同映画のロングバージョンを制作することを明らかにした。詳細は明らかにしていないが、映画化する際に原作からカットされたエピソードなどを盛り込むとしている。 東京都新宿区の「テアトル新宿」で同日、公開1周年記念の舞台挨拶があり、片渕監督や主役の「すず」を演じた俳優・のんさんらが登壇。その中で真木さんが、「時期は確定していないが、ロングバージョンを皆さんにお見せすることになりました」と明らかにすると、会場からは拍手が湧いた。 発売中のブルーレイなどに収録されている本編は129分。ロングバージョンの作画や声の録音などは、今後行うという。公開時期などは現段階では未定。真木さんは取材に、「今の作品とは、また違うすずさんの世界をお見せできると思います。期待してください」と語った。 「
ちなみに、本編に盛り込めなかった一部エピソードを追加した、いわゆる「長尺版」に関しては、今回の修正とは別件となっています。気にされてる方がいらっしゃいますし、今回の修正を加えたバージョンの意義にも触れられているので、長尺版関係のツイートも出しておきます。 「長尺版」に関するツイート 片渕須直 @katabuchi_sunao ①『この世界の片隅に』DVD&BD、アマゾンなどで「監督の本来のプランどおりの長尺化が実現できていない」という理由で☆を少なめに入れておられる方もおられるようですが、ありがたいお声であり、しかしごめんなさい。今回発売されるのはそれとは別のもの、昨年11月12日以来劇場公開されて→ 2017-09-14 00:47:01
──本作への出演が決定する前に、片渕須直監督に「こうの史代さんが描くすずさんを演じるのは、私じゃなきゃ嫌です」と手紙を送ったそうですが、“すずさん”というキャラクターのどんなところに魅力を感じましたか? はげを気にして不機嫌になってしまったり、ずっこけシーンもたくさんあったりと、すずさんにはおとぼけていて面白いところもありますが、実はすごく力強い部分があるのが魅力的だなと思いました。 ──その力強さをもっとも感じたシーンはどこでしょう? 終戦の日に怒りを感じている場面は、私が思い描くすずさんの姿とは違っていたので「こんなに強い感情を抱えている人だったんだ」とびっくりしました。意思がしっかりとある人なんだなと感じたので、そこをベースに逆算してすずさんのことを考えていきました。(小姑の)径子さんに叱られることもたくさんあるけれど、すずさんが笑うと、周りにいる人たちが楽しい気持ちになるんですよね
『この世界の片隅に』:戦時下日本の主婦の白昼夢 小さな物語と大きな歴史を混ぜ合わせる片渕須直のアニメ映画 マチュー・マシュレ 『ル・モンド』からのアドバイス——見逃してはならない 日本のアニメーションの大きな力のひとつは、そのリアリズム的なアプローチであり、それは空想を描写する場合にもおよぶ。その点で、アヌシー国際アニメーション映画祭の審査員賞受賞作である『この世界の片隅に』という長編映画が最も際立っているのは、1930年代から原子爆弾投下後の1945年の降伏までという、日本史の運命の13年間を、ひとりの控えめな女性という存在、ひとりのぼんやりとした若い妻を通して振り返る強烈な野心においてである。 漫画家・こうの史代の漫画を原作とするこの映画は、57歳の控えめなアニメーターであり、例えば宮崎駿や大友克洋の演出補を務めた、片渕須直の最新監督作である。彼はいくつかの知られざる作品を手がけており
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