特別養護老人ホーム(特養)入所者の胃ろう造設の決定には、本人の意思や施設の説明よりも、医療従事者からの説明が大きく影響していた―。そんな実態が、全国老人福祉施設協議会(全国老施協)の17日までの調査結果から明らかになった。調査では、家族の希望も胃ろう造設の決定に影響している結果も示されたが、全国老施協の担当者は、「医療従事者の説明を受けて家族が決定するケースがほとんど」と指摘。実際は、医療従事者主導で胃ろう造設が進められるケースが大半とみている。 この「特別養護老人ホームにおける胃ろう等による経管栄養に関する実態調査」は今年7-8月、全国の特養2000施設を対象に実施。回答があった1230施設で胃ろうを造設している入所者7005人の状況を分析した。対象者の平均年齢は85.1歳、平均要介護度は4.8だった。 調査結果によると、胃ろうを造設する際に最も影響を与えた要因を尋ねた設問では、「医療