首都圏の大手メーカーに勤めていた清水暁子さん(仮名、56、当時)は2012年末、母(80、当時)が住む武蔵野市の実家へ久しぶりに寄った際、ある「異変」に気づきました。 冷蔵庫を開けてみると、そこに入っていたのは食べきれない量のトマト。母に聞くと「トマトを買った記憶がない」。通常の会話ではわかりにくかったのですが、これは認知症の初期症状だと気づきました。「ついに介護の時が来てしまったのね」。独身の暁子さんの身内は母だけ。ほかに頼れる人もおらず、暁子さんは勤めていた仕事を辞め、杉並区から武蔵野市の実家に移り、母と同居して面倒を見る決断をしました。 75歳以上は、4人に1人が要介護者 ある日、何らかのきっかけで親や家族が要介護になってしまうケースは、誰しも起こりうる話です。厚生労働省によると、その介護により離・転職した雇用者数は、2007年10月~2012年9月の5年間で約50万人に上っています
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