新型コロナウイルスワクチンの争奪戦が世界レベルで激化する中、2月12日にファイザー製のワクチンを載せた最初の飛行機が、成田空港に到着した。ただ、実際に接種するまでの国内移送をめぐっては、混乱が続く。【本根優】 厚生労働省は2月9日、ワクチンの接種に関する自治体向け手引きを改訂し、ファイザーのワクチンの冷蔵移送について「自転車やバイクの利用は避けること」と明示した。 さらに「ワクチンの性質上、振動を避け安定した状態で運搬する必要がある」としつつ、「保冷バックを揺らさないよう慎重に取り扱うこと」と定めた。 集団接種ではなく、診療所などでの、かかりつけ医による「個別接種」を主体とした「練馬区モデル」(東京都練馬区)では、小分けしたワクチンの移送にバイク便などを想定していたが、変更を迫られる格好だ。 しかし、運輸業に関わる関係者は「大都市で渋滞を回避して速やかにワクチンを届けるのに、バイクの有用性