このところ急速な進歩を遂げた睡眠の科学だが、それだけに誤解も流布している。そこでNHK「きょうの健康」や「チョイス@病気になったとき」などでもおなじみの第一人者が都市伝説を一刀両断!睡眠の常識と非常識を科学の視点から紐解き、日々の快眠に役立つ確かな情報をお届けします。
四本さんは東大の教養学部がある駒場キャンパスの准教授なので、大学に入ってほやほやの1年生の講義を受け持つことがある。その時のエピソードをもって、まず想像してほしい。 「駒場の1年生の心理学の講義で、最初にやるんですよ。血液型性格判断がいかに正しくないか、科学的じゃないか。でも、結構な数の子があれでショックを受けちゃうんですよね。今まで信じてましたって。でも、サイエンスとしての心理学の講義をとる以上、そこのところはちゃんとしてほしいです。血液型性格判断は、もう100パーセント非科学的なんですけど、ただ、血液型性格判断を信じてしまう人の心理っていうのは、おもしろい研究対象ではありますね」 血液型性格判断については、もう信奉する人が度を越していて、ぼくもうんざりなので、四本さんのこの姿勢には大いに共感する。それが「正しくない」「科学的じゃない」理由については、本稿のカバーする範囲ではないと思うの
新たに発見されたクリプトキーパー。どうやって宿主を操っているのかは、まだわかっていない。(PHOTOGRAPH BY ANDREW FORBES, UNIVERSITY OF IOWA) 新たな寄生バチが発見された。その悪魔のような生態から、混沌を司るエジプトの神セトにちなんでEuderus setと学名が付けられた。通称はクリプトキーパー。“棺の番人”という意味だ。 米国南東部に生息するこのハチは、別の寄生バチであるタマバチの仲間Bassettia pallidaが作った「虫こぶ」に卵を産みつける。虫こぶは、寄生バチの幼虫などが木の一部をふくらませて作る突起で、このタマバチはカシの木に虫こぶを作る。(参考記事:「虫こぶ――虫がつくった究極の芸術作品」) 虫こぶに産みつけられた卵が孵化すると、クリプトキーパーの幼虫は自力でタマバチに寄生してその体を乗っ取り、木に穴を開けて外へ出ようとする。
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