中国の香港に対する統制を強化する国家安全維持法(国安法)が施行されて30日で半年となる。習近平指導部と香港政府による締め付けは急速に強まり、政府の方針に抗議する人が道路を埋め尽くした「デモの街」は「沈黙の街」と化した。「三権分立」の原則も損なわれつつある。追い詰められた民主派にとり、抵抗の最後のとりでは計479議席の約8割を押さえる18の区議会だが、ここも政府の圧力にさらされつつある。 裁判官にも政府に忠誠を誓う義務 「香港に三権分立はない」。香港政府トップの林鄭月娥(りんていげつが)行政長官が9月、こう断言した。中国側は、裁判官にも政府に忠誠を誓う義務があるとしており、香港で公平な裁判は期待できなくなりつつある。 2019年6月の抗議デモを巡り、無許可集会扇動罪などに問われた民主活動家の周庭氏(24)が12月2日に禁錮10月の実刑判決を受けて収監されると「刑が重すぎる」との批判が相次いだ
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