国土交通省は、詳細な渋滞情報を提供する次世代ETC(自動料金収受システム)「ETC2・0」を搭載したドライバーに対し、2016年度から高速道路料金を割り引く制度を導入する方針を固めた。 都心の渋滞を解消するため、首都高速の渋滞区間を避けて交通量の少ない環状線を使った場合に料金を割り引くことを検討している。交通事故による渋滞を避けるため一時的に一般道に出て再び高速道路に乗った場合も追加料金がかからないようにする。将来的にETC2・0の普及が進めば、渋滞の度合いに応じて高速道路の料金を変動させる仕組みも検討している。 ETC2・0は、高速道路料金の決済に使われている現行のETCの機能を大きく拡大するものだ。全国約1600か所の「ITSスポット」で車の走行情報を収集・解析し、対応のカーナビゲーションシステムを通じて、ドライバーに渋滞情報や事故が起こりやすい場所など安全情報を提供することが柱だ。