ほかの欧州諸国と同様に、ベルギーの問題はモスクで行われる激しい調子の説教というよりも、むしろ中東や北アフリカで行われている紛争が人を急進的にする効果、インターネットで伝えられる狂信的行為の誘惑、イスラム教徒の共同体が社会全体に融合していないこと、そして警察や治安当局の不適切な対応の方にある。 ブリュッセル市内の、北アフリカからの移民が数多く住んでいるモレンベーク地区は、パリのテロ攻撃の後に聖戦士の聖域として世界的に知られるようになったが、ここはそれよりもずっと前からトラブルの温床になっていた。 恐らく、22日の爆破事件のようなことは欧州のどの都市でも、いつでも起こりうる。しかし、過激派がモレンベーク地区で数多く育っているのは、ベルギーの高度に分権化された政治システム、幾重にも積み重ねられた行政機構、そして市民の自由を重んじてあれこれ口をはさまない国家的伝統のためだ。 連邦政府の治安当局は予
![ベルギーのイスラム過激派のルーツ 安価な労働力を望み、文化的な影響に備えなかったツケ | JBpress(日本ビジネスプレス)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/9b282175943ffea1f19d1aa9056e1b0753e6ae95/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fafpbb.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fb%2F4%2F-%2Fimg_b4052a5bb7fd9dc09f8aea32b2a307f2295955.jpg)