イランや北朝鮮の核は本当に「悪」なのか? 「核軍拡」に向かう世界。日本も安全保障についてナイーブではいられない 高橋 浩祐 国際ジャーナリスト イランを威嚇するトランプ イラン情勢が一気に緊迫化している。はたしてイランは、アメリカの侵攻を受けたイラクの二の舞いになるのか。 「もしイランが戦いたいなら、それはイランの正式な終わりとなるだろう。米国を二度と脅すな!」。トランプ米大統領は5月19日、ツイッターにこう投稿し、イランを強く威嚇した。 アメリカが原子力空母と爆撃機を中東地域に派遣するなど、イランに対する圧力をぐっと強めている。これに対し、イランは対抗措置として、核合意の一部の義務に従わないと表明し、アメリカの圧力に屈しない姿勢を示している。 いずれにせよ、両国は今後とも、特に世界の原油の約40%が通過するペルシャ湾のホルムズ海峡の制海権をめぐって、一触触発の事態を迎える可能性がある。