東京都の小池百合子知事は10日、都慰霊堂で営まれた春季大法要で「大空襲や大震災とその極度の混乱の中で犠牲となられた全ての方々」への追悼を表明した。1923年9月1日に発生した関東大震災の混乱下で起きた、朝鮮人虐殺事件の犠牲者に配慮したとみられる。小池知事は慰霊堂がある公園内で秋に開かれる朝鮮人犠牲者追悼式に、歴代知事が行ってきた追悼文の送付を2017年から6年連続で中止していた。 小池知事は、例年の大法要では追悼対象を「震災や戦災で犠牲となられた方々」との表現にとどめ、朝鮮人への言及はなかった。今回、「極度の混乱」と「全ての方々」の文言が初めて加わった。