そもそも妖怪とはなんでしょうか? そんなものが実際にいるわけが無い、妄想やファンタジーにすぎない、と大半の方が考えているでしょう。その通りです。妖怪とはその定義上「存在しないもの」なのです。しかし多くの民俗資料ではその妖怪があたかもいるかのように言及されており、絵までついているものもあります。これはなぜでしょうか? 妖怪とは客観的な事実としては存在しません。しかし個人の主観の中には確かに存在するのです。 私たちは理不尽さに耐えられない 例えば、子どもが突然消えた、という事件が起こったとしましょう。そんなことは常識的に考えて起こりえませんから、何らかの事故に遭った、誘拐された、という可能性をまず考えます。そしてその線に沿って必死に捜索するでしょう。それで無事見つかればいいのですが、それでも発見できなかったらどうでしょうか。事件当初はまだいいですがそのうち時間も人も割けなくなっていきます。なぜ