もう、困った時の“よっち”はいない。 今季、絶対的なエースとしてチーム最多の10ゴールを挙げ、ファーストステージ2位フィニッシュの立役者となった「よっち」こと武藤嘉紀は、ドイツへと旅立った。果たしてFC東京は、武藤抜きのセカンドステージで、どんな戦いを見せるのか。 「FC東京-武藤=シュート欠乏症」 残念ながらこれが、川崎Fとのセカンドステージ開幕戦で突きつけられた現実だ。FC東京のファーストステージでの1試合平均シュート数は、10.5本。ところが、この試合でのシュート数は6本。しかも、流れの中からはわずか2本しか打てなかった。 「我々には前田(遼一)のシュートやCK、セットプレーなどのチャンスがあった。ただ、そこでフィニッシュの精度が足りなかった」 これは、試合後のマッシモ・フィッカデンティ監督の言葉だが、これが本音のはずはない。なぜなら「チャンス」と呼べるものは、13分に相手のパスミス