韓国で23日、大延坪島から船で同国西部の仁川港に到着した住民や軍人たち=AP23日、北朝鮮による砲撃の後、フェリーで韓国・大延坪島から同国西部の仁川に逃げてきた人々=ロイター 【ソウル=箱田哲也】「村全体が燃えている。真っ黒な煙で何も見えない」――。北朝鮮から突然の砲撃を受けた韓国・大延坪島(デヨンピョンド)の島民たちは23日、韓国YTNテレビの取材に当時の生々しい状況を語った。砲撃を受け、黒煙を上げる島の映像も公開された。 「船に乗り込もうとしたところで砲弾が落ちてくるのを直接見て、逃げた。まだ目の前に真っ赤な火柱が立っている。いまは橋の下に約20人の住民と避難している。道路にはだれ一人としていない」 島の生まれという40代の男性は、電話口で話した。「子どもが学校にいる。心配だ」「村が廃虚になった。震えている。早く島を出たい」 砲撃は白昼、何の予兆もなしに始まった。50代の男性は