ウクライナ侵攻は長引き、泥沼化してロシアは弱体化しつつあります。侵攻の泥沼化はロシアと盟約を交わす中国よりも北朝鮮のほうが強く受けたかもしれません。ジャーナリストの田村秀男氏が著書『日本経済は再生できるか 「豊かな暮らし」を取り戻す最後の処方箋』(ワニブックスPLUS新書)で解説します。 ウクライナ戦争で儲けた金融資本 ■ウクライナ侵攻で得するのはだれか ウクライナ侵攻で始まった戦争で、だれが得したのか、儲けたのかといえば、やはり金融資本と答えるしかありません。 わかりやすい例を挙げれば武器です。ウクライナが要請し、それに応えるかたちで米国をはじめとする西側諸国は、ウクライナに武器をどんどん供給しています。もともとウクライナはロシア製の武器を使用していたはずですが、侵攻前から西側諸国の武器への切り替えが進んでおり、侵攻をきっかけに一気に西側諸国製の武器になっています。ウクライナ侵攻の戦闘は