就職できずに当時薬学生だった彼女のヒモを経て、ブロガーに(15年の交際を経て結婚!)。エンタメ分野のレビュー、感謝を綴ったエッセイが好評。当時の内容を綴ったノンフィクション小説「薬剤師国家試験に落ちた彼女を、僕は隣で見ていた」が電子書籍化しました! 実体験 物事を考え詰めていたことだけは覚えている。頭の中がパンパンな状態でマンションのエレベーターに乗った。また、スマホをイジっていたとも思う。 当時は、エレベーターの中と通路だけは歩きスマホが許されると思っていた。 ドアが開き、「あ、ついた」と思い、外に出た。いつものように通路を歩き、部屋の前に到着。鍵を鍵穴に入れたところで、なぜか開かないことに気付く。 (あれ、開かんなー。なんでやろ~?) ガチャガチャ。ガチャガチャガチャ。 あれ~? ……ん? なんで? おかしいな。もう一つの鍵穴もガチャガチャ。 ここでやっと冷静になる。 部屋番号を見ると