鴨川市内で今年1月、木造2階建てのアパートの1階の部屋で薄い布団をかけ、仰向けに寝た状態で死んでいた男性(77)が発見された。男性は独り暮らしで、ミイラのようにやせ細っていたという。税金滞納を理由に年金が振り込まれる銀行口座を差し押さえられ、電気も止まった寒い部屋での孤独死だった。(高木和男) 男性は長生村に住んでいた1999年度から2001年度にかけて村民税を滞納。07年に鴨川市に転居した男性に対して、同村税務課は督促を繰り返したが、返事がなく、滞納が続いたため、昨年10月と12月に年金が振り込まれる男性の銀行口座を差し押さえたという。 10月に差し押さえた時に男性から同村に連絡があり、分納で滞納額を支払う方法などを担当者と話し合った。この日、私用で使ったタクシー代5千円を差し押さえ額から除いて欲しいと言われ、同額は解除したという。 しかし、その後も残された滞納額が納税されないため