山形浩生に関するGID0のブックマーク (3)

  • CUT 1996.02 Book Review まだ見えない「平坦な戦場」としての日常:または、岡崎京子許すまじ。

    ふられて安定しない。だから読む聞く音楽見る映画喰うべ物飲む酒なんでも、全然起伏がないか、変に過敏に迫ってくるかなので、今はいろんな印象をかなり割り引く必要はあるけど、それにしても岡崎京子は許しがたいと思う。 『リバーズ・エッジ』(宝島社)みたいな代物を描いてしまうやつは許せないと思う。 なんだ、これは。この異様な構成力。さりげない物を介したショットのつなぎ。ゴダールみたいなフレーズの挿入。テーマの深み。なんだ、これは。セイタカアワダチソウの生い茂る、おれの多摩川の河原みたいな川っぷち。そこで棒で殴り殺したネコ。川崎側の対岸下流に見えた、石油化学工場のガス抜き炎と煙。流れ込むどぶ川の淀み。昔住んでた砧の団地。なんだこれは。自分の風景と共鳴するこの感じ。向こうで起こってる話を外から観ている感じじゃない。まるっきしの映画。この、目玉のまわりにページが巻き付く感じ。なんなんだ。 今の精神状態の

  • CUT 1992.08 Book Review

    世界のオナニスト諸君、団結せよ! この世の終わりを目指して! (『CUT』1992 年 8 月) 山形浩生 その昔、アメリカの思想雑誌みたいなものが、日特集をやるから紹介すべきおもしれーもの書きがいたら教えてくれ、というんでぼくが持っていったのが、橋治と金塚貞文。もちろん、橋治のあの語り口を英語にできるやつがいるとはイマイチ思っていなかったから、命は金塚貞文の「オナニズムの仕掛け」だった。 そう、このはオナニーのであり、金塚貞文はオナニー研究者である。つい最近出た、同じシリーズの「オナニスト宣言」でも、空撃ち人生の決意表明をしている。 ただこれは、最近チト元気のない小田嶋隆が「おれの生涯最高の女は、この右手だぁ!」と某所でわめいていたようなかわいい話ではない。ことが単にせんずりであれば、はばかりながらこのぼくだって、すでに十五年のキャリアを誇って(恥じて)いるわけだが、この人が

  • CUT 1993.02 Book Review

    エンドユーザのためのドラッグ入門……と言っても、敢えて勧めはしないけれど。 (『CUT』1993 年 2 月) 山形浩生 「名著だ!」一読するなりこう叫んで、山形は即座にサボテン屋に走った。「すげえ!」庭にチョウセンアサガオが生えたという高野は、い入るように書を貪り読んだ。「そうだったのか!」酒に目薬を盛るのがナンパの決め技だった水野はうなだれた。ちなみに、酒に目薬ってのは、目薬で目の血行がよくなるのと同じ作用で体内の血行が一時的に増大して、酔いがすごくはやくまわる、という懐しい話なんだけれど(これがなぜナンパの手口かは言うまでもない)、すでに目薬にはその成分が使われなくなってるそうな。それにしても、いい歳こいてナンパをクスリに頼ってんじゃねえぞ。 しかしそれはさておき、みんなこういうを待っていた。まともな、エンドユーザとしての立場からのドラッグ・マニュアル! 下は酒やタバコから、上

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