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ブックマーク / www.jst.go.jp (9)

  • 共同発表:物質のトポロジーに由来した巨大磁気光学効果の発見

    ポイント 磁性ワイル半金属と呼ばれる特殊な磁性体において巨大な磁気光学効果を発見しました。 観測した磁気光学効果は物質のトポロジカルな性質を反映しており、これまでにない発現機構のものと言えます。 テラヘルツ・赤外領域における革新的な光学デバイスの開発の進展が期待できます。 東京大学 大学院工学系研究科の岡村 嘉大 助教、高橋 陽太郎 准教授、理化学研究所の十倉 好紀 センター長、東北大学 金属材料研究所の藤原 宏平 准教授、塚﨑 敦 教授らの研究グループは、磁性ワイル半金属と呼ばれる近年新たに見つかった磁性体において、巨大な磁気光学応答の実証に成功しました。トポロジカル物質と呼ばれる一連の物質群では、特殊な電子構造に由来した新奇な電磁気応答が理論的に予測されており、次世代エレクトロニクス・フォトニクスへの応用展開が期待されています。例えば、こうした物質群においては、電子はあたかも非常に大き

    共同発表:物質のトポロジーに由来した巨大磁気光学効果の発見
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    Gln 2020/09/23
  • 共同発表:「病は気から」の根拠を実験的に証明 交感神経による免疫制御のメカニズムの一端を明らかに

    大阪大学 免疫学フロンティア研究センターの鈴木 一博 准教授らの研究グループは、交感神経から分泌される神経伝達物質ノルアドレナリンが、β2アドレナリン受容体注1)を介してリンパ球の体内動態注2)を制御する仕組みを分子レベルで解明し、このメカニズムが炎症性疾患の病態にも関わることを突き止めました(図6)。今回の研究によって、交感神経が免疫を調節する分子メカニズムの一端が明らかになりました。 研究は、独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業 研究領域:「炎症の慢性化機構の解明と制御」(研究総括:高津 聖志 富山県薬事研究所 所長)、研究課題名:「慢性炎症における免疫細胞動態の神経性制御機構の解明」、研究者:鈴木 一博(大阪大学 免疫学フロンティア研究センター 准教授)の一環として行われました。 研究成果は、2014年11月25日(米国東部時間)に米国科学誌「The 

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    Gln 2018/05/04
  • 共同発表:究極の大規模光量子コンピュータ実現法を発明~1つの量子テレポーテーション回路を繰り返し利用~

    ポイント 大規模な量子計算を最小規模の回路構成で効率よく実行できる、究極の光量子コンピュータ方式を発明。 ループ構造を持つ光回路を用いた新方式により、1つの「量子テレポーテーション」回路を無制限に繰り返し用いて大規模な量子計算を実行できる。 原理上100万個以上の量子ビットの処理が可能と見込まれる上、大規模化に必要なリソース・コストも大幅に減少でき、光量子コンピュータ開発にイノベーションをもたらすことが期待される。 量子コンピュータは、現代のスーパーコンピュータでも膨大な時間がかかる計算を一瞬で解くとされる新しい動作原理のコンピュータです。世界中で、原子・イオン・超伝導素子などさまざまなシステムで汎用量子コンピュータ注1)の開発が進められています。しかし、その大規模化は難しく、現在でも数十量子ビット注2)の計算が限界です。光を用いた量子コンピュータの場合も、大規模化は積年の課題でした。しか

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    Gln 2017/10/15
  • 共同発表:タイヤゴムの耐久性向上の鍵である「速度ジャンプ」のメカニズムを解明~タフなゴム材料の開発に向けた指導原理を示す~

    チームでは、複雑な現象の質をシンプルに捉える印象派物理学注3)という新しい技術を用いて、「しなやかなタフポリマー」の材料設計指針を導出する研究を行っています。今回の成果は、ゴム・エラストマー材料等で見られる亀裂進展速度の転移現象(速度ジャンプ)の発生メカニズム解明に取り組む中で、単純な数理モデルをもとに数学的厳密解を発見し、それによって、60年以上に及ぶ謎であった速度ジャンプの物理的起源を解明すると共に、ゴム・エラストマー材料のタフ化のための指導原理に繋げた画期的なものです。今後、同様のアプローチにより、他のポリマー材料においてもタフ化のための指導原理が得られることを期待しています。 <研究の背景と経緯> 「速度ジャンプ」とは、ゴムシートに生じた亀裂(破れ)の進展する速度が、秒速1mm未満の低速から秒速1m以上の高速へと急激に転移する現象です(図1(a)〜(e))。最近、この現象が注目

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    Gln 2017/08/17
  • 共同発表:DNAは、生きた細胞の中で不規則な塊を作っていた!~遺伝子情報や細胞関連疾患の理解につながる成果~

    DNAは規則正しくらせん状に折り畳まれて細胞の核の中に収められていると、長い間考えられてきました。ところが近年、この規則正しい構造は存在せず、不規則に核のなかに収納されていることがわかってきました。しかしながら、実際の収納の様子を「生きた細胞」で捉えた決定的な証拠はありませんでした。 このたび情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所・野崎 慎 研究員・前島 一博 教授らと大阪大学・永井 健治 教授、理化学研究所・岡田 康志 チームリーダーの共同グループは、光学顕微鏡の分解能を超える超解像蛍光顕微鏡注1)を構築することで、生きた細胞内におけるDNAの収納の様子を観察することに世界で初めて成功しました。その結果、DNAは不規則に折りたたまれ、「クロマチンドメイン」と呼ばれる小さな塊を形作っていることがわかりました(図1)。このクロマチンドメインは細胞増殖、細胞分裂を通じて維持されていることから

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    Gln 2017/07/20
  • 共同発表:望みのタイミングでスイッチオンする生体分子検出法を開発~さまざまな病気に関わる細胞膜上のラフト構造の環境選択的な観察が可能に~

    望みのタイミングでスイッチオンする生体分子検出法を開発 ~さまざまな病気に関わる細胞膜上のラフト構造の環境選択的な観察が可能に~ ポイント 細胞内には、コレステロールが集まる脂質ラフト注1)と呼ばれる構造があり、病気による生体内の酸性環境との関係が注目されています。そのため、細胞の環境に応じた脂質ラフトの動きを詳しく調べる手法が求められています。 研究では、コレステロールに小さな目印を結合させた分子を開発し、この分子を細胞に取り込ませた状態で、化学反応によって特定の分子振動を起こす化学構造へと変化させ、その分子振動を検出することに成功しました。また、この反応が酸性環境下でより生じやすいことを見出しました。 今回開発した分子は、特定のタイミングにおいて酸性環境下にある脂質ラフトを検出する新しいプローブ注2)であり、この分子を用いて脂質ラフトと病気の関係を細胞レベルで調べることで、新しい診断

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    Gln 2017/01/25
  • 共同発表:空腹状態になると記憶力があがる仕組みを発見

    ポイント 記憶のメカニズムの研究は進んでいるが、記憶を改善する方法はよく分かっていない。 空腹が記憶力をあげること、さらにその分子メカニズムを発見。 「空腹」と「記憶」との関係が初めて明らかに。記憶力改善に向けた一歩。 JST 課題達成型基礎研究の一環として、公益財団法人 東京都医学総合研究所の平野 恭敬 主任研究員、齊藤 実 参事研究員らは、空腹状態になると記憶力があがること、さらにその分子メカニズムをショウジョウバエを用いて明らかにしました。 アルツハイマー病や老化による記憶力の低下や先天的な記憶障害を改善することは、クオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life:QOL)の向上に必須です。これまでに記憶の研究が盛んに行われてきましたが、記憶障害を改善する方法はいまだ確立されていません。 今回、ショウジョウバエを用いて空腹状態にすると記憶力があがることを明らかにしました。さら

  • 微生物が互いに電子をやり取りする未知の「電気共生」を発見

    ポイント 微生物は金属微粒子を「電線」にして電子を流し、お互いに助け合っている 導電性酸化鉄の添加で共生的代謝(酸化還元)が10倍以上促進することを発見 微生物燃料電池やバイオガスプロセスの高効率化に期待 JST 課題達成型基礎研究の一環として、JST 戦略的創造研究推進事業 ERATO型研究「橋光エネルギー変換システムプロジェクト」(研究総括:橋 和仁)の加藤 創一郎 研究員(現 産業技術総合研究所 研究員)と渡邉 一哉 グループリーダー(現 東京薬科大学 教授)は、微生物が導電性金属粒子を通して細胞間に電気を流し、共生的エネルギー代謝を行うことを発見しました。 プロジェクトでは、クリーンエネルギー分野において期待される微生物燃料電池注1)の研究開発を行ってきました。微生物燃料電池はバイオマスから電気エネルギーを生産するプロセスとして、また省エネ型廃水処理プロセスとして有望であり、

  • 藍藻の「時計たんぱく質」のリズミカルな構造変化を解明-分子時計の鼓動が聴こえる-

    平成22年11月27日 科学技術振興機構(JST) Tel:03-5214-8404(広報ポータル部) 名古屋大学 Tel:052-789-2016(広報室) 理化学研究所 Tel:048-467-9272(広報室) JST 課題解決型基礎研究の一環として、名古屋大学 大学院理学研究科の近藤 孝男 教授と秋山 修志 講師らは、藍藻の時計たんぱく質注1)が、あたかも心臓が拍動するかのように形状をリズミカルに膨張・収縮させ、24時間周期で時を刻むことを明らかにしました。 藍藻(シアノバクテリア)は生物時計を備えた最も下等な生物で、その時計は3種類の時計たんぱく質(KaiA、KaiB、KaiC)からなります。研究グループは、これまでの研究から、この3つの時計たんぱく質をATP注2)存在下で混合すると、KaiCのATP加水分解酵素(ATPase)活性やリン酸化状態が24時間周期で振動することを示

    Gln
    Gln 2010/12/05
    X線小角散乱
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