1915年に制定されたツィスライタニエンの共通国章。胸部にニーダーエスターライヒの赤・白・赤の盾章を掲げたオーストリアの双頭の鷲が、頭上にルドルフ2世の帝冠を浮かばせ、爪には刀剣や宝珠といったレガリアを握っている。 ツィスライタニエン(Cisleithanien)は、1867年以後のオーストリア=ハンガリー帝国(二重帝国)において、オーストリア帝冠領(すなわち、ハンガリー王冠領以外の部分の呼称である。二重帝国の北部および西部地域)を指すときに、政治家や官僚により非公式に使われていた。直訳すると「ライタ川よりこちら側の地域」となる。「オーストリア帝国」との呼称は、アウスグライヒ以前の(ハンガリーを含む)帝国と紛らわしいため、ほとんど用いられなかった。ツィスライタニエンの公式名称は、「帝国議会において代表される諸王国及び諸邦(Die im Reichsrat vertretenen König