ロック界最高のドラムの神様は、スポットライトを嫌った。淡々と自分の仕事をこなす彼は、長年に渡りステージ上から人々を圧倒し続けた。 チャーリー・ワッツのいない世界など想像できない。彼の繰り出すバックビートは、世界中のサウンドを変えた。ザ・ローリング・ストーンズの伝説的なドラマーは、60年近くに渡り、最高の仕事をなし遂げた。チャーリーの神秘的なオーラは、「Let It Bleed」のイントロで聴かせた5秒間のドラムに集約されていると思う。ストーンズの名曲のひとつだが、バンドをリードするのはチャーリーのドラムだ。ミックはチャーリーのリズムに歩調を合わせ、ギターはミックに付いていく。一方のチャーリーは、誰が何をしようと動じない人間だった。彼の妥協しない姿勢が、ストーンズを偉大なバンドにしたのだ。 【関連記事】追悼チャーリー・ワッツ ストーンズとの「最後のパフォーマンス」を振り返る 他のメンバーは、