大阪の橋下市長が、小中学生の留年を検討していると聞いた。小中学生の学力を底上げする目的とのことだ。そこでふと自分の小学生時代のことを思い出した。 ナガツダ先生は、小学校4年生から6年生までの3年間、ぼくの担任だった。小柄のおばさんで、分厚いメガネをしており、いつも青いジャンパーに黒いスパッツのようなズボンをはいていた記憶がある。 ナガツダ先生の授業は変わっていた。図画工作ひとつとっても、本来だったら1学期は写生、2学期は粘度工作みたいに、シラバス的なものがあったはずで、同学年の他の二組(うちの学校は一学年三組だった)は忠実にそれに沿っていたが、ぼくらのクラスは一年間通してデッサンばっかりしていた。それもクラスメートお互いの顔のデッサンだ。「相手の顔をよく見て、気づいたことを正直に描きましょう。ごまかしたり、友達だからと言ってキレイに書いたらダメです。」最初はみんなお互いの目をじっと見るのす