平岡隆二さんの名前を初めて知ったのは『ミクロコスモス』に収録されている「画家コペルニクスと「宇宙のシンメトリア」の概念 ルネサンスの芸術理論と宇宙論のはざまで」という論文を読んでからでした。現在、平岡さんは長崎歴史文化博物館の主任研究員をされており、研究領域は「欧・日・中を中心とする東西交流の観点から見た科学と思想の歴史」とあります。最近になって南蛮芸術に興味を持ちはじめたのはこの研究業績に触れたからでもあります。本日は平岡さんの論文「イエズス会の日本布教戦略と宇宙論 好奇と理性、デウスの存在証明、パライソの場所」(書誌情報やダウンロードはこちら)を読んだのでそのご紹介(なお、さん付けで呼んでいますが面識はありません)。もうタイトルからして面白そうな雰囲気が漂っていてすごいですね。 十六世紀後半にイエズス会宣教師が来日し、熱心に布教をおこなったこと、その中心人物としてフランシスコ・ザビエル