ブックマーク / honz.jp (761)

  • 『アフター・ビットコイン』ブロックチェーンが金融界を変える - HONZ

    2017年10月末、ビットコインの時価総額は1000億ドルを突破。スマホなどでビットコインを管理するユーザーは全体として11兆円を超える潜在的な購買力を持っていることになる。 2009年10月にビットコインが法定通貨と交換開始されたときのレートは100ビットコインで9円だった。2011年には英字紙「TIME」がビットコイン特集を組んだ。この時点で1ビットコインは87円に上昇していた。歴史ある雑誌の特集を読んで、ビットコインを1万円ほど買った人がいたとしたら、現在の価値は9千万円ほどになる。 この現象が虚像なのか、法定貨幣を補完する存在になり得るのかは別にして、ビットコインの基盤技術であるブロックチェーンは間違いなく世界を変革していく。ビットコイン現象はブロックチェーン1.0でしかない。 既に全世界の金融界は各国中央銀行を含め、決済・送金、証券決済などでブロックチェーンを利用する準備を始めた

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    HONZ 2017/12/07
  • 『アメリカンドリームの終わり』格差社会は、いかにして助長されてきたのか - HONZ

    書『アメリカンドリームの終わり あるいは、富と権力を集中させる10の原理(Requiem for the American Dream: The 10 Principles of Concentration of Wealth & Power)』は、ノーム・チョムスキーへのインタビューによるドキュメンタリー映画アメリカンドリームへのレクイエム(Requiem for the American Dream)』(2015年公開) を再構成して書籍化したもので、今年89歳になるチョムスキーのいわば遺言とも言うべき一冊である。 日では、チョムスキーの名前は世界で知られているほど有名ではないと思うので、まず初めにチョムスキーについて説明しておきたい。 チョムスキーは、50年以上在籍するマサチューセッツ工科大学(MIT)の言語学及び言語哲学の研究所教授兼名誉教授である。人間の脳には生得的な言語機

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    HONZ 2017/12/04
  • 『黙殺 報じられない“無頼系独立候補"たちの戦い』悪戦苦闘の中に見えてくる、選挙制度の問題点 - HONZ

    選挙があると思い出す光景がある。ずいぶん前のことだが、番組でお付き合いのあった関係で、ドクター・中松の街頭演説を見に行った。場所は下北沢駅の北口だった。 ジャンピングシューズをはいたドクターが登場するとたちまち人だかりが出来たが、聴衆はビヨ~ンビヨ~ンと跳ねるドクターの動きにつられて顔を上下させるばかりで、せっかくの演説を誰も聴いていないんじゃないかと思った。けれども皆とても楽しそうだった。子どもたちははしゃぎながら一緒に跳ねているし、気がつけばちょっとした祝祭空間のようなものが駅前に出現していた。 選挙には独特の魔力があるという。そこは人間の性が露わになる場所だ。必死でお願いする候補者に対して、信じていた人が見向きもしてくれなかったり、かと思えば見ず知らずの人が手を差し伸べてくれたりもする。 選挙は祭りであり、候補者にとっては人生の喜びや理不尽さを知る場でもある。だからこそ選挙は、いち

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    HONZ 2017/11/30
  • 『SHOE DOG』を読んでいるのは、どういう人たちなのか? - HONZ

    今、『SHOE DOG』が売れています。なんと発売1ヶ月で13万部突破だとか。翻訳としては珍しいくらいの売行きです。このは、ナイキの創業者が自ら語る創業秘話…といっても実はこの「創業者自らが語る創業秘話」的な書籍はノンフィクション界には珍しくありません。その中でなぜこれが売れたのか、、データからその実態に迫りたいと思います。 まずは発売からこれまでの売行きを見ていきましょう。(オープンネットワークWIN調べ) 多くの書店さんに商品が並んだのが10/27、28あたり。発売からいきなりいい動きでしたが、ネット等でじわじわ拡散されいくつかの山が出来ていきます。大きく動いたのは11/17。実はこの前の日の『アメトーーク!』(テレビ朝日系)「屋で読書芸人」で取り上げられた事がこの売上の山を作りました。ちなみに選んだのは東野幸治さん、とのこと。 では読者層はどんな方々でしょうか? 80%が男性。

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    HONZ 2017/11/29
  • 『レッド・プラトーン 14時間の死闘』耳をつんざく砲弾の音、着弾時の振動、立ち込める煙 - HONZ

    9.11後、アフガニスタンに派兵したアメリカは、パキスタンとの国境地帯で反乱の急増に悩まされていた。そこで2006年夏、この急峻な山地帯に前線基地を点々と連ねて敵の補給線を分断するとともに、現地の村人には不足している物資を供給し人心を勝ち取るという作戦を立てた。これにより谷間の川沿いにくねくねと伸びている狭隘な道沿いに十数箇所の前哨基地が作られていった。奥へ奥へと進んでいった最後の前哨が「キーティング」と呼ばれる場所だ。だがこの前哨はとんでもない代物だった。 四方を切り立った山に囲まれている。斜面には花崗岩の露頭が点々とあり、木々は生いしげり、敵は隠れ放題だ。一方そこから見下ろされる「キーティング」の中にはほとんど隠れる場所がない。ヘリコプターの降着地帯は川を隔てたところにあり、橋を渡らなければ行かれない。最も近い米軍基地から車両でこようと思えば一しかない4メートルにも満たない幅の道路を

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    HONZ 2017/11/24
  • 『どん底名人』最後の無頼派棋士の栄光と転落 - HONZ

    名人4期、碁聖6期、タイトル獲得数35。「最後の無頼派」と呼ばれた囲碁棋士である依田紀基氏の自伝だ。ギャンブルで借金を背負い、家族が離散した「どん底」時代のエピソードまで赤裸々に明かしながら、プロとして勝ち続けるために必要な考え方について語る。勝負師の言葉は全ての職業人に通じる普遍性と重みがあるだろう。 学生時代の著者は絵に描いたような劣等生だった。通知表はオール1。人いわく、現在も「小学4年で習う漢字は書けない漢字の方が多いと思う。小学4年の算数は多分怪しい」とか。インターネット上では「依田伝説」として、「買い物でおつりの計算ができない」、「自分の家の電気のつけ方がわからない。友人を呼んでつけてもらったことがある」などのエピソードもある。 囲碁や将棋を職業にする者たちはずば抜けた判断力と思考力が求められる。総じて成績優秀な優等生も少なくない。対照的な著者が、棋士に、それも、一流棋士にな

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    HONZ 2017/11/20
  • 『降伏の記録』死へ向かう夫へのメッセージ - HONZ

    この秋、思いもよらない入院生活を体験することになった。幸いにも今後長期にわたる治療が必要になるような病気ではなかったが、それでも2週間ほどの入院が必要だと言われた。 それからが大変だった。ぼくの体調ではない。我が家の生活の話である。子どもはまだ小さいうえに仕事がある。お互いの親は介護状態だったり遠方に住んでいたりで気軽に助けを求められるような状態にはない。もともと家事は完全に分担していたから、はいきなり作業量が倍になることになる。そこに病院との往復も加わるとなると、一挙に生活が回らなくなってしまうのだ。我が家の日常がいかに危ういバランスのうえに成り立っていたかを思い知らされた。 それでも我が家の場合はまだゴールが見えていたから、なんとか踏ん張れた。これが先の見えない闘病生活だったらどうなっていたことか。病床で写真家・植一子の『降伏の記録』を読みながらそう思った。 植の夫はラッパー

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    HONZ 2017/11/20
  • 『サルは大西洋を渡った──奇跡的な航海が生んだ進化史』 大海原という障壁を越えて進出する生物たち - HONZ

    「ありそうもないこと、稀有なこと、不可思議なこと、奇跡的なこと」。生物地理学者のギャレス・ネルソンはかつてそんな言葉でそれを嘲笑したという。だが実際には、どうやらそれは生物の歴史において何度も生じていたようだ。それというのは、生物たちによる長距離に及ぶ「海越え」である。 書が挑んでいる問題は、世界における生物の不連続分布である。世界地図と各地に生息する生物を思い浮かべてほしい。大西洋を挟んで、サルはアフリカ大陸にも、南アメリカ大陸にも生息している。また、「走鳥類」と呼ばれる飛べない鳥たちは、南半球の4つの隔たった地域に分布している。さらに、ガータースネークはメキシコ土で見られるが、そこから海で隔てられたバハカリフォルニア半島の南部にも生息している。 そのように、系統的に近しい多くの生物が、海などの障壁で隔てられた、遠く離れた地域に生息している。しかしそうだとしたら、彼らはいったいどうや

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    HONZ 2017/11/12
  • 『幻の惑星ヴァルカン』 それはいかにして「発見」され、いかにして葬り去られたのか - HONZ

    水・金・地・火・木・土・天・海・冥。かつてそう教えられた太陽系惑星のなかから、2006年に冥王星が除外されたことは記憶に新しい。だがじつは、19世紀後半にはそれら惑星候補のなかにもうひとつ別の名前が挙げられていた。書の主役は、その幻の惑星たる「ヴァルカン」である。 ヴァルカンはその生い立ちからして冥王星とは異なっている。というのも、そもそもそんな星は存在すらしていなかったからだ。では、存在しないものがいかにして「発見」され、そして最終的に葬り去られることになったのか。書は、その誕生前夜から臨終までを、関係する天文学者や物理学者にスポットを当てながら、ドラマ仕立てに描いていく。 ストーリーは、17世紀後半、ニュートン力学の登場から始まる。周知のように、その偉大なる体系は、惑星の運動を含む広範な現象の統一的説明を可能にした。いや、説明だけではない。驚くべきことに、その体系は未知の現象に対す

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    HONZ 2017/11/10
  • 『どうしても欲しい! 美術品蒐集家たちの執念とあやまちに関する研究』理想の自分に近づきたくて - HONZ

    作者:エリン・L. トンプソン 翻訳:松 裕 出版社:河出書房新社 発売日:2017-09-26 世の中にはコレクターと呼ばれる人たちがいる。特定の事物を徹底的に蒐集する人々のことだ。切手や古いコイン、宝石といった貴重品から、玩フィギュアのような玩具、映画の半券、果ては牛乳瓶のフタやら変な形の小石やら、ありとあらゆるジャンルに彼らは存在する。 そうした蒐集の中で、おそらく最も長い由緒を持つのが、古美術品蒐集だ。書は、古美術品の私的コレクションを築き上げた人々の動機と自己認識について分析した一冊である。著者は美術品犯罪研究の専門としてアメリカで唯一の大学教授で、「古美術品コレクターの執念は虚栄心によるもの」とする世間の単純化されたイメージに反発して、書を書き上げた。論文の体裁を取っているため少々カタい言い回しもあるが、たかが蒐集癖と思うなかれ、彼らのアイデンティティと美術犯罪の闇の歴

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    HONZ 2017/11/06
  • 『人間をお休みしてヤギになってみた結果 』ヒトは悩むことから解放されるのか? - HONZ

    ゴルフのラウンドをする度に痛感するのが、脱力することの難しさである。ただ脱力すれば良いということであれば話は簡単だ。しかし少しでも遠くへ飛ばしたいという欲望を充足させながら、力を抜いていくという行為は案外難しい。 その点、ゼロからトースターを作ったことでも知られる書の著書トーマス・トウェイツは、明確な目標へ向かいながら全力で脱力するということに関して、稀有な能力を持っている人物だ。 今回彼が挑戦するのは、人間をお休みしてヤギになるということ。ちなみに書は、文庫版で全271ページである。そのうち実際ヤギになって暮らすパートは、最後の55ページほど。全体の約80%の分量が、人間を休むとはどういうことか、ヤギになるとはどういうことかを考察しながらの、準備段階に割かれている。 これだけ事前準備に精力を注いでいれば、スタートする頃には疲労感も手伝って、おのずと脱力されることだろう。いわゆるパワー

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    HONZ 2017/11/03
  • 『テトリス・エフェクト 世界を惑わせたゲーム』 - HONZ

    書は2016年9月に発表された、ジャーナリストのダン・アッカーマンによるノンフィクションThe Tetris Effect: The Game that Hypnotized the World(テトリス効果――世界を惑わせたゲーム)の邦訳である。「Hypnotize」は「魅了する」という意味もあるが、「催眠術をかける、洗脳する」という意味の言葉であり、世界的に大ヒットしたゲームを形容する表現としては、少々違和感を覚えるかもしれない。たとえばパックマンやドンキーコングを「世界を惑わせたゲーム」と表現したら、ファンからの納得は得られないだろう。これらのゲームが流行した当時、子供たちが勉強しなくて困った、という親世代の人々ならば話は別だが。 しかし書を読んだ後であれば、テトリスはまぎれもなく「世界を惑わせたゲーム」であると首肯してもらえるのではないだろうか。4つの正方形で構成されたピースが

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    HONZ 2017/11/01
  • 『彼女たちの売春』文庫解説 by 三浦 しをん - HONZ

    10年ほどまえ、京都の某ホテルのロビーで、わりといいスーツを着た人品いやしからぬ感じのおじさまと、真夏でもないのに下着みたいなワンピースを着た20代前半のきれいな女の子を見かけた。 おじさまは女の子をロビーのソファに座らせ、自分はフロントでチェックインの手つづきをしている。私がなぜ、その2人の動向に注目していたかというと、女の子の顔から表情がごっそり抜け落ちていたからだ。 親子でも親戚でも出張に来た上司と部下でもないよな。2人の関係は、もはや明白だよな。ものすごくもやもやした。よっぽど、「あれ、ミサちゃん(咄嗟の仮名)? やだ、ひさしぶりー」と、女の子の知りあいのふりをして声をかけてみようかと思った。そうすればおじさまが退散するかもしれないし。でも、余計なお世話かなという気がして、実行には移さなかった。 私はそのまま夕飯をべに出かけ、4時間後ぐらいにホテルまで戻ってきた。すると偶然にも、

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    HONZ 2017/10/30
  • 『<映画の見方>がわかる本 ブレードランナーの未来世紀 』 - HONZ

    町山智浩は〈今世紀最初の映画評論家〉である。 2002年に最初の映画評論集──書の前作にあたる『〈映画の見方〉がわかる─『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで』(洋泉社)を上梓し、このとき初めて町山さんは映画評論家を名乗った。映画について書く映画ライターは大量に輩出されても、映画評論家を新たに名乗る者など皆無だった時期に、である。そこにはどんな意味があるのだろうか。 映画評論家なんて誰でもなれると言われる。実際、おすぎさんは『映画芸術』(1996年秋号)の映画批評特集で「映画評論家になりたかったら、自分で名乗ればいい」と言われて名乗るようになったと明かしている。しかし、続けて「評論とか批評とか言うにはおこがましい仕事ばかりしているように思えます」と省みて、だから自身を「劇場勧誘員」と称しているのだと語る。〈映画評論家〉を名乗ることへの畏れは、過去の優れた映画評論を読んでいなけれ

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    HONZ 2017/10/29
  • 『マネーという名の犬』監修者まえがき by 村上 世彰 - HONZ

    お金って何だろう? このを読み始める前に、君たちがお金についてどんなことを知っているか、少し考えてみてほしい。 おこづかいやお手伝いをしてお金をもらっていれば、そのお金で自分の欲しいものを買うことができることは知っているだろう。 でもそれだけじゃない。お金には、欲しいものを買う以外にも、いろんなことができる力があることを、このを読んで発見してほしい。 お金は一生付き合わなくてはならないものだ。日々の生活と切り離すことはできない。だから、お金と仲良く、楽しく付き合えるようになってほしい。そのためには、君が何をしてお金を稼ぐのか、何の目的のためにお金を稼ぐのか、稼いだお金をどういうふうに使 いたいのか、大人になる前に、たくさん考えてもらいたい。 お金は汚いものでも悪いものでもない。仲良くなれば、きっと君の毎日を楽しく豊かにしてくれるだろう。 少しここで僕の話をさせてもらおう。 僕の父親は、

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    HONZ 2017/10/28
  • ゲームと共に生きる。『ゲームライフ――ぼくは黎明期のゲームに大事なことを教わった』 - HONZ

    人生を振り返ってみると、いつもその傍らにはゲームがあった。 プレイヤーの目の前に展開するゲームプログラムは誰にとっても同じものだが、ゲームがもたらす最終生産物は、プレイヤー各々にとって異なる「固有の体験」だ。僕の「初代ポケモン」と、誰かの「初代ポケモン」の思い出は大きく異なる。なにしろ、僕にとってのポケモンは、一緒に分担しながらポケモンを捕まえて、バグ技を共有して喜んだ友人たちの存在なくして語れない。 ゲームはやりすぎると現実を侵してくる。4つ同じ色の物が並んでいたら消えないかなと思うし、『GRAVITY DAZE』をやれば町中を飛び回る自分の姿をイメージし、『アサシンクリード』シリーズをやれば建物をどうやってよじ登ったらいいかを考え始めるようになる。書『ゲームライフ』は、そんなゲームと共に生き、実生活が侵された人間の人生を綴った回顧録である。 ゲームを批評するではないし、ゲーム

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    HONZ 2017/10/25
  • 『SHOE DOG 靴にすべてを。』ナイキの創業者フィル・ナイト、彼のゴールは走り続けること - HONZ

    「天才とは、蝶を追っていつのまにか山頂に登っている少年である」と語ったのは、アメリカ小説家ジョン・スタインベックである。ナイキの創業者フィル・ナイトの人生も、ある側面から眺めると、このように見えるのかもしれない。 フィル・ナイトとビル・バウワーマンによってブルーリボン社が設立されたのは1964年のこと。日のオニツカ(現・アシックス)から輸入したシューズの販売から始め、やがて販路を開拓した後には自らの会社でも生産を開始する。 1971年に「ナイキ」のとして販売するようになると、ワッフルトレーナーやAir Jordanといった数々のヒット商品を生み出し、世界的な企業へと躍進していく。そして今もなお、多くのアスリートやスポーツファンを熱狂させる存在であることに、疑いの余地はないだろう。 しかし書は、成功者が華々しく駆け上がっていく軌跡を辿っただけの一冊ではない。むしろ成功者の人生から虚栄

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    HONZ 2017/10/24
  • 『パパは脳研究者』科学的視線で子供の成長を分析 「そうだったのか!」が満載 - HONZ

    ただいま子育て真っ最中の脳研究者・池谷裕二さんが、親バカぶりを遺憾なく発揮しつつ、一方で科学的な視線で子供の成長を分析する。そのバランスが素晴らしい。「あるある!そんなこと!」と引き寄せられつつ、いつの間にか知識を得られるのだ。 出産時に大量に分泌されるオキシトシンというホルモンは母親を「何があってもこの子を守ろう」という気持ちにさせ仲の良い人をより強く信頼するようにさせるが、それ以外のものには強い警戒心を抱き攻撃的にさえなる。子供を守るためにこそ大切な作用なのだが、さて、パパさん。もしママさんから「この人はともに子育てする頼れるパートナー」とみなされなければ大変なことに。「子供が生まれてからが冷たい」などと愚痴をこぼしているパパさんは、妊娠・出産の過程でママさんの「信頼できる人」の枠に入りそびれているのかも。が、男性でも子育てに積極的に関わるとオキシトシンが出るそうだから諦めずにがんば

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    HONZ 2017/10/23
  • 『佐治敬三と開高健 最強のふたり』 - HONZ

    赤坂・一ツ木通りが青山通りに突き当たるすこし手前に「木家下BAR」がある。読み方は「こかげ」。雑居ビルの地下一階にある店だ。 専用階段を降りて重い木の扉を叩いて来店を伝えると、マスターが中からドアを開けて迎い入れてくれる。10人ほどが座れるL字形のカウンターと、数人で囲める木のテーブルと椅子があるだけの小体な店だ。カウンターの端にはいつもの巨大なかすみ草の花束。はじめて訪れたのは20年ほど前のことだ。 案内してくれたのは雑誌「ギリー」を創刊したばかりの元サントリー宣伝部渡辺幸裕さんだった。「ギリー」は「pen」と名前を変え現在まで続いている。この店では元サントリー宣伝事業部長の若林覚さんや写真家の高橋曻さんたちとも知り合った。高橋曻さんは開高健とともに大アマゾンでの釣り紀行『オーパ!』を生み出したフォトグラファーだ。 壁には高橋さんが撮影した開高健のダンディな写真が飾られている。カウンター

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    HONZ 2017/10/22
  • 『会社四季報』を読んでいるのは、どういう人たちなのか? - HONZ

    「雑誌が売れない」と慣用句のように語られていますが、そんな市況の中でも売上が伸びている雑誌があります。例えば、パズル雑誌。POSの売上を見ると、4年連続で100%超えが続く超優良ジャンルとなっています。不況ムードに隠れがちですが、いい話は色々あるのです。 そんな中、9月の売上ランキングを見ていて目にとまった雑誌がありました。下記は9月期の定期雑誌売上ランキング(日販POS店調べ)です。冊数のランキングは週刊誌が上位を占有する傾向にありますが、売上金額ベースで見ると面白いランキングが見えてきます。 RANK 出版社 書名 発売日 体価格

    『会社四季報』を読んでいるのは、どういう人たちなのか? - HONZ
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    HONZ 2017/10/19