中国の不動産株指数が25日に急落。9カ月ぶりの下落率となった。不動産開発大手、中国恒大集団の清算リスクを巡る懸念が広がり、同業界の苦境があらためて示された。 ブルームバーグ・インテリジェンスが算出する不動産開発銘柄の指数は7.1%安。今年失った時価総額は約560億ドル(約8兆3300億円)に達した。 中国恒大の株価は22%安。同社は主要な債権者会合を直前に取りやめ、再編案の見直しが必要だと22日発表した。1年半ぶりに株式売買が再開された中国奥園集団は、72%安と上場後で最大の下げを記録した。 中国当局は支援に乗り出しているものの、不動産開発企業の資金繰り難は解消されておらず、市場の地合いはここ数日で著しく悪化。開発業者は近く始まる国慶節(建国記念日)連休に望みを託すが、8月下旬に見られた不動産株高は息切れしており、安堵(あんど)感が出たとしても長続きしない可能性を示唆している。 フォーサイ