いったん放たれたら最後、800~1000℃の高温で一瞬にしてあたりを焼き尽くす恐ろしい兵器として、国際法上、民間人のいる場所での使用が限定されている「白リン弾」。 ロシア、ウクライナともに、白リン弾を含む焼夷弾の使用を禁止する「特定通常兵器使用禁止制限条約」に署名しているが、昨年5月にはロシアが東部バフムートでの戦闘で白リン弾を使用したとして、ウクライナ側が激しく非難。ロシア側は使用を否定したが、国際法がまかり通らない戦場では、いまだ白リン弾が使用されているケースも少なくない。その証拠に、米軍によるシリアおよびイラクでの過激派組織「イスラム国」との戦闘では10数年にわたり白リン弾が通常兵器として使用されてきたことは有名な話だ。 ところが9月4日、ウクライナ国防省が、燃焼温度が白リン弾の数倍に達する2000℃~3000℃という焼夷兵器「テルミット」を搭載したドローンを使用しロシア軍が潜む森林