私には、小さな頃に一緒に暮らしていた甥っ子と姪っ子がいる。 もはや社会人。あの小さかった2人がよくもまぁ育ったものだと感慨深い。 人として最も激変するであろう学生時代、コロナ禍だったため遠方で学生生活を送る彼らにはほとんど会えなかった。 だから私にとって彼らは、一緒に暮らしていた日々のままの姿であり、ある日突然大人になってしまっていた…そんな感じだ。 そんな彼らが、あるサイトで小説を書いているという。 一緒に暮らしていた頃、帰宅すると必ず玄関まで走って来てくれた。大人の中で私のことが一番好きだと言ってくれた。目に入れてもきっと痛くなかった。 そんな彼らの作品だ。そんなのどうしたって読んでみたいじゃないか。 しかし、話の流れでたまたま2人が小説を書いていることを教えてくれた姉は、彼らのハンドルネームをなかなか教えてくれない。 なんでそんなに渋るのか。…ああそうか、教えてもらっていないのか。ま