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ブックマーク / leoclock.blogspot.com (6)

  • 東京大学理学部情報科学科のパンフレットがすごい

    先日の「ぜひ押さえておきたいコンピューターサイエンスの教科書」というエントリでは、東京大学理学部情報科学科の講義で使われていた教科書を中心に紹介しました。では、実際の授業の様子はどうなのでしょうか? タイミングの良いことに、情報科学科のカリキュラムのパンフレットがウェブで公開されています。 東京大学理学部 情報科学科 パンフレット かなりの力作で感動しました。なにせ今まで外向けの色気があまりにない学科だったので。。。 (苦笑) 理学部情報科学科と工学系の学科との一番の違いは、パンフレットにもありますが、コンピューターの原理や理論的背景も押さえ(ここが重要)かつ最先端の技術やモノも作り上げていくところでしょうか。そんな雰囲気を、カリキュラムや実際の講義・演習の様子、教授陣のメッセージなどから、感じ取ってもらえることと思います。 一点だけ補足。このパンフレットには普通の学科紹介でよく見かける卒

    東京大学理学部情報科学科のパンフレットがすごい
  • ぜひ押さえておきたいコンピューターサイエンスの教科書

    僕はバイオインフォマティクスという生物と情報の融合分野で研究を行っています。東大の理学部情報科学科にいた頃は同僚のマニアックな知識に驚かされたものですが、そのような計算機専門の世界から一歩外に出ると、それが非常に希有な環境だったことに気が付きました。外の世界では、メモリとディスクの違いから、オートマトン、計算量の概念など、コンピューターサイエンスの基礎知識はあまり知られていませんでした。コンピューターサイエンスを学び始めたばかりの生物系の人と話をしているうちに、僕が学部時代に受けた教育のうち、彼らに欠けている知識についても具体的にわかるようになってきました。 バイオインフォマティクスに限らず、今後コンピュータを専門としていない人がコンピューターサイエンスについて学ぶ機会はますます多くなると思われます。そこで、これからコンピューターサイエンスを学ぼうとする人の手助けとなるように、基礎となる参

  • 正規表現に見切りをつけるとき

    Perl, Rubyなど手軽に使えるプログラミング言語に慣れてくると、あらゆるテキストデータの処理に正規表現(regular expression)を使ってしまいがちです。 けれど実は、正規表現の処理能力を超えるフォーマットというのが存在します。その典型的な例が、XMLやJSONのように、入れ子になったデータフォーマットです。

  • Leo's Chronicle: ぜひ押さえておきたいデータベースの教科書

    先日のエントリで少し話したのですが、僕が在学していたときの東大にはデータベースを学ぶためのコースというものがありませんでした(DB関係の授業は年に1つか2つある程度。現在はどうなんだろう?)。そんなときに役だったのは、やはり教科書。読みやすいものから順に紹介していきます。(とはいってもすべて英語です。あしからず) 一番のお薦めは、Raghu Ramakrishnan先生 (現在は、Yahoo! Research) の「Database Management Systems (3rd Edition)」。初学者から研究者まで幅広く使えます。データベース管理システム(DBMS)の基概念から、問い合わせ最適化、トランザクション管理など、これらを実装・評価するために必要な、「DBの世界での常識」が、丁寧な語り口でふんだんに盛り込まれています。この1冊を読んでおけば、DBの世界で議論するための

  • Leo's Chronicle: XML時代の終焉 ~ XMLから再びCoddへ

    先日、ACM SIGMODの日支部大会に招いていただいて、「Relational-Style XML Query (ACM Portal http://doi.acm.org/10.1145/1376616.1376650)」について講演をしてきました。Relational-Style XML Queryは、XMLという複雑な構造をもったデータに対して、SQLのようなテーブルデータへの検索に使われる言語で問い合わせする手法です。 この研究の肝は、木構造データといわれるXMLでも、実はそのほとんどがリレーション(Microsoft Excelのようなテーブル形式のデータ)の組み合わせと考えることができ、そのテーブル構造の情報(スキーマ)を使うと、検索が非常に簡単に書けるという点です。

  • Leo's Chronicle: 良い論文を書くために知っておくべき5つのこと

    英語で科学技術論文を書くための書籍はいくつか出版されていますが、大抵、日語と英語の表現やロジックの違いの説明が主で、「論文」というよりは「英語」の学習と質的に変わりません。ここでは、「論文」をいかに書くか、さらには「論文」を書くために「研究」をいかに進めるかという点に踏み込んだ内容を紹介していきます。 まず、コンピューター系の論文の書き方のHow toを示した書き物として、DB分野で有名なJennifer Widomの以下の記事が、良い指針となります: Tips for Writing Technical Papers (Jennifer Widom)この中から、introduction (導入部)で説明すべきことについて引用しました。 What is the problem? (解いている問題は何?) Why is it interesting and important? (なぜその

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