1959年、広島県生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。教育社会学、社会史専攻。実証にもとづいた切れ味鋭い議論が持ち味。ことに日本の家庭の教育力低下という常識を覆した『日本人のしつけは衰退したか』(講談社現代新書)は大いに話題を呼んだ。近年は、右肩上がりを前提とする新自由主義的教育改革に対して、ゼロ成長社会前提の教育システムを提示している。著書に『陸軍将校の教育社会史』(世織書房)、『教育言説の歴史社会学』(名古屋大学出版会)、『教育に何ができないか』(春秋社)、『教育 思考のフロンティア』(岩波書店)、『教育不信と教育依存の時代』(紀伊国屋書店)、『《愛国心》のゆくえ』(世織書房)など。 ――階層の話と関連してお聞きしたいんですが、フリーターやニートが増加したのは、不景気だったために、若者の就業機会が奪われていたからだ、というのが実証的な分