佐倉統さん編著の「科学の横道〜サイエンス・マインドを探る12の対話」(中公新書)を読む。 東京大学大学院情報学環教授:佐倉氏が色々なジャンル(芸術・文学・コミックスから語学・生物学さらには介護まで)の人々と「科学」を軸に語り合う対談集。 私は、音楽と科学を巡る第4章「超ひも理論はどんな音楽を奏でるか」で参加。 興味深かったのは、浦沢直樹氏の「科学という言葉自体がノスタルジーなのでは」という意見。 私は、コンピュータや原子力やデジタル機器や携帯電話などの「科学の進歩」が世界を変えてゆく様子をわくわくしながら見ていた世代だが、それらがすべて生まれたときから存在している世代にとっては、あって当たり前。ちょっとでもミスを起こそうものならブーイングの嵐を浴び、リスクやデメリットなどマイナス面を穿り出される。 まさにあの時代に生まれ落ちた「原子力発電所」が、今そんな「20世紀の科学」を見事に象徴してい
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