2016年の米国の分断はあまりにすさまじく、有権者の半分はもう半分のことがほとんど理解できずにいる。「ドナルド・トランプ現象」をどう理解するかが、今回の大統領選報道の主要テーマで、通常の大統領選で取り上げられる経済政策や外交政策の話は脇に追いやられてしまっている(敬称略)。 テーマは候補本人のことではない。トランプは自分が何者か隠そうとしない。女性や少数人種をどう思っているか、言葉を濁そうともしていない。国際問題にどう取り組むつもりかというのも、誰の目にも明らかだ。 トランプに入れるつもりがない人たちが当惑しているのは、別のことだ。どうして自分と同じ米国市民が何千万人も、まだ彼を支援しているのかが分からないのだ。いったいどういう人たちが、トランプをまだ支持しているのか?