円熟味を増す俳優、堤真一(54)。ある作品で重厚な存在感を放ったかと思えば、別の作品ではコミカルな役を軽妙に演じる。出演作は途切れることがない。だが、元は役者志望ではなかったという。「やりたいことが何もなかった」10代、「食えなかった」20代の日々を経て、演ずる道へどう導かれたのか。(聞き手:島﨑今日子/撮影:岡本隆史/構成:Yahoo!ニュース 特集編集部)
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”萌え”の疼痛に満ちた「踏み絵」のごとき詩篇衣食満ち足りて能天気なライトさが世の中をおおった1980年代半ば、日活ロマンポルノで監督デビューした金子修介の『宇野鴻一郎の濡れて打つ』を封切館で観た時は、かなり驚いた。この後、一般映画として公開された『みんなあげちゃう』も然りだが、71年に始まった日活ロマンポルノの監督たちが大勢としては純文学的な重さを志向していたのに対して、このあっけらかんとした軽快な弾けっぷりはちょっと「新人類」出現という感じであった。 いや、ただ軽みを挙げるのなら、日活ロマンポルノには従来の宇野鴻一郎原作の作品や海女シリーズのような戯作的な路線もたくさんあるわけだが、ちょっと金子作品はそういうのとは異質な軽さなのだった。言わばただ軽みを帯びているだけではなくて、時代的なライトさに画づくりのフェティッシュさが加わって、今にして思えば「2.5次元」的なけはいが充満していたので
高校野球の常識はスポーツ界の非常識である。たとえば、高校野球では当たり前の丸刈りが、他競技のあるチームでは「禁止」事項に挙げられている。また逆に、たびたび批判の対象となる過密日程の問題は、高校野球だけでなく、ほとんどの高校団体スポーツの共通課題だった。他の高校生競技の名監督が覚える高校野球に対する違和感と共感とは。(ライター・中村計/Yahoo!ニュース 特集編集部)
受動喫煙防止対策を含む健康増進法改正案が国会で審議中だが、衆議院厚生労働委員会で参考人として発言したがん患者に対し、自民党の議員が配慮のないヤジをとばして問題になっている。喫煙者とされるこの議員はSNS上で謝罪したようだが、2017年にも自民党内の厚生労働部会で元がん患者の女性議員の発言に対し、喫煙者の男性議員から心ないヤジが飛んだ。なぜこのような残念なことが起きるのだろうか。 認知的不協和の発露か 厚労省によれば、喫煙者の70%は「ニコチン(Nicotine)依存症」という病気とされる(※1)。なぜタバコを止められないのかといえば、ニコチンのもつ強い依存性のせいだ。ニコチンの依存性は、アルコール、マリファナ、覚醒剤などよりも強いことが知られている。 身体的心理的にもはっきりとしたニコチンへの依存症が喫煙だが、タバコを吸う人はそれをなかなか認めたがらない。喫煙に限らず、依存症は「否認」の病
「セクハラ問題」で永田町が揺れています。財務省の福田淳一前事務次官は18日夜、女性記者へのセクハラ疑惑の報道を受けて辞表を提出し、報道陣の取材に下記のように答えています。 記者「セクハラに対する認識が甘いのでは?」 福田「今回、何でしたっけ、『言葉遊び』のところが結構、あの、ご批判を受けた。なるほど、その、今の時代というのはそういう感じなのかなと」 福田前事務次官はセクハラ行為について否定しています。一方、今回の被害者がテレビ朝日の女性記者だということがわかり、翌19日、テレビ朝日が記者会見を開くなど、事態が沈静化する兆しはいまだ見えてきません。 一方、セクハラというと「会社の上司が部下に」というように、労働環境下におけるパワーバランスのなかで起きているものと捉えられがちですが、そんなことはありません。中学生や高校生へのスクールセクハラが増えていることが最近の調査で明らかになってきました。
「『ベルベット・イースター』という曲はここでつくったんです」。そう言いながら、松任谷由実さん(64)は母校のピアノの前に座った。松任谷さんが高校生の時につくった曲だ。デビューアルバム「ひこうき雲」(1973年)に収録されている。デビュー45周年を迎えたユーミン。「言ってることはブレてないんですよ。世相によって『生意気だ』と批判されたり、『そうだそうだ』と同調されたり。体感温度はいろいろですけど」。今の心境を語ってもらった。(ライター・内田正樹/撮影・太田好治/Yahoo!ニュース 特集編集部) デビュー45周年を記念したベストアルバム「ユーミンからの、恋のうた。」が発売される。3枚組み全45曲。デビュー40周年記念ベストアルバム「日本の恋と、ユーミンと。」(2012年)と合わせて2部作の完結編という位置づけだ。前回の「日本の恋と、ユーミンと。」は3枚組み全46曲で、「やさしさに包まれたなら
養護教諭は子どもの健康問題に保健室で日々接している。全国の小中学校、高校の養護教諭1096人が答えたアンケートからは、子どもたちのエナジードリンクの摂取の実態と、養護教諭が感じる懸念が浮かび上がった。(ジャーナリスト・秋山千佳/Yahoo!ニュース 特集編集部)
■学校の不思議な慣行 大阪府立高校の女子生徒が受けた「黒髪強要」に端を発して、「ブラック校則」が話題になっている。学校文化には、どうにも不思議な慣行がたくさんある。本記事では、部活動における危うい慣行に着目し、その背景に迫りたい。 このところ、二週続きの台風もあって雨が多かった。 雨や雪が降ると、普段校舎の外で練習をする部活動は、校舎のなかに練習の場を移す。とは言っても、その部活動専用の場所が用意されているわけではない。そこで定番の練習方法が登場する――「廊下でトレーニング」だ。 廊下をダッシュする、階段を含めて長距離を走る、あるいは廊下に並んで筋トレに励む、卓球台を入れ込んでラリーを練習と、その用途は幅広い。 天候に関係なく、日常的に廊下が練習に使用されることもある。また、文化部にとっても廊下は重要な練習空間である。吹奏楽部員や合唱部員がパート練習に使用する。 ■廊下は走るな!?部活動中
ヘビを丸呑みにするカエルの映像がネット上で話題になったが、白亜紀にはカエルが恐竜を食べていたのではないか、という米国カリフォルニア工科大学などの研究者による論文が先日出た(※1)。このカエルは、現在のアフリカ、マダガスカル島から化石が出る「ベールゼブフォ(Beelzebufo、悪魔ガエル)」で、約7000万年前の白亜紀後期にいた。 待ち伏せして捕食する悪魔ガエル マダガスカル島からはベールゼブフォの化石が多く出るが、化石から推測される大きさは最大で体長約41センチ、重さが4.5キロにまで巨大化したようだ。現生のカエルの場合、体長は最大でも30センチを超えることはまずない。また、頭蓋骨を調べたところ、ベールゼブフォの口はかなり大きく開けることが可能で、獲物を待ち伏せしてその身体以上の獲物を捕食していたと考えられている(※2)。 マダガスカル島の27のサイトから発掘された64の化石を元に3Dデ
約1億3200万円の脱税をしたとして所得税法違反罪に問われ、無罪が確定した元クレディ・スイス証券部長の八田隆さんが、有罪の見込みがないのに、(1)国税庁が告発し、(2)東京地検が起訴し、(3)1審無罪後に検事控訴したのは、いずれも違法――などとして、国に5億円の損害賠償を求めている裁判で9月11日、1審を担当した広沢英幸検事が証言した。 無罪が確定した事件の元被告人が起こした国賠訴訟で、現職検事が証人出廷するのは極めてまれ。広沢検事は、東京地検が控訴を決める過程を語る中で、裁判所が完成前の判決原稿を検察側だけに提供することが半ば慣行になっていることを認めた。以前からささやかれていたことではあるが、現職検事が公の場でそれを認めたのは、おそらく初めてだろう。弁護人にそのような便宜が図られることはまずない。事実が明るみに出たことで、裁判所の公平さが問われる。 弁護人にはけんもほろろの対応 民事事
トイレのあと、手を洗うーーーこれは常識だと思われていますが、実はそうでもありません。 急いでいる時や「あまり汚れていないだろう」という時などは、トイレの後でも手を洗わない人は実は多いのです。確かに筆者が駅の公衆トイレを利用した時に観察していると、トイレの後は一瞬水で手を濡らすだけの人が多いですね。 そして消費者庁が2000人へ行ったアンケート結果では、 にも上ることがわかりました。うちわけは以下の通りです。 消費者庁HP 「消費者の手洗い等に関する実態調査について」より引用でも、そもそもなぜトイレのあとは手を洗うのでしょうか?そして手を洗わないとどんなことが起こるのでしょうか? そもそもなぜ手を洗うのか?ここで一度、根本にかえって「なぜ人は手を洗うのか?」を考えてみましょう。外出から帰ったら手を洗う、食事前に手を洗うなどの習慣は、小さいころから学校や親に習ったと思います。 まず、手を洗う必
「ここにいる、今が一番楽しい」――そう言って穏やかな笑みを浮かべるこの老人の表情から、11回もの服役を重ねた暗い過去をうかがい知ることは難しいのではないか。 「今が一番楽しい」と笑顔彼が言う「ここ」とは、北九州市でホームレスなどの生活困窮者を支援するNPO「抱樸(ほうぼく)」(奥田知志理事長)が運営する無料低額宿泊所「抱樸館北九州」。社会福祉法に基づいて、低所得者に安価で宿泊場所や食事を提供する施設だ。彼は昨年夏、刑務所を出て、この一室で暮らすようになった。 その経緯を知るためには、前回の事件のことを少し説明しておく。 犯行の動機は「刑務所に戻りたかった」事件の第一報を伝える2006年1月7日付け西日本新聞の紙面2006年1月7日午前1時50分ごろ、JR下関駅構内から出火。築60年近くになる、下関のシンボルだった青い木造三角屋根を持つ駅舎が全焼した。出火の原因は放火。火を付けたのは、当時7
稲田朋美・防衛大臣が、東京都板橋区で行われた自民党の都議選候補の集会でした演説で、また、大きな問題のある発言をしました。具体的な発言の要旨は以下のようです。 自民党の下村博文幹事長代行との強いパイプ、自衛隊・防衛省とも連携のある候補だ。ぜひ二期目の当選、本当に大変だから、お願いしたい。このように防衛省・自衛隊、防衛相、自民党としてもお願いをしたいと、このように思っているところだ。 出典:東京新聞:稲田氏[]発言に批判続々「全自衛官が自民支持と誤解されるのでは」 自衛隊法61条に直接違反する訳ではなさそう自衛隊法61条では自衛隊の「隊員」は、一定の政治的活動を禁止されており、罰則もあります。しかし、ここでいう「隊員」からは防衛大臣は除かれています(自衛隊法2条5項)。昨日の稲田氏の発言以降、この規定を引く報道評論が見られます。たしかに、防衛大臣である以上、直接的な適用対象でないにせよ、その趣
5月29日、東京・霞が関の司法クラブで、28歳の詩織さん(家族の意向から名字は非公表)が記者会見を行った。ジャーナリスト・山口敬之氏からの準強姦被害を訴え、これが不起訴となったことを、検察審査会に不服申し立てするものだった。 彼女の勇気に拍手を送りたい。また、これまで性暴力取材を行ってきた者として、また一連の報道前から詩織さんに話を聞いていた者として、書いておきたいことがある。(※この原稿は彼女に掲載許可をもらっている) 山口氏が安倍政権と距離が近いジャーナリストであり、不起訴に“忖度”があったのではないかという疑惑があることで、会見には大きな注目が集まった。忖度があったのか否かが、大きな関心の一つなのだろう。しかし、この会見にはもう一つ、大きな意味がある。 彼女が、知人(顔見知り)からの被害の告発者であるという点だ。現在、ジャーナリストとして国内外で取材を行う詩織さんは、2015年3月、
痛ましい事件が、起ってしまった。長崎市で、離婚後に2歳の子どもを元夫に会わせにきた元妻が刺殺され、その後に元夫が自宅で首をつって自殺したのである。元妻は、元夫からのストーカー被害を警察に相談し、「元夫からのメールの内容が怖い」と話していた。警察はストーカー規制法に基づいて元夫に警告できることを伝えたが、野中さんは「報復が怖い。とりあえず親族と相談する」と断っていたという(<長崎女性殺害>「元夫からのメール内容が怖い」県警に話す 毎日新聞1月30日)。 ストーカー規制法に引っかかるほどの被害にあるのに、報復が怖くて警告すらできない状態で、なぜ子どもを会わせたのだろう。ニュースを書くときには、だいたいの事情を記者さんに問い合わせてから書くことも多い。今回は、詳しい事情はわからないため躊躇っていた。しかし、被害者の落ち度であるかのように責めるような報道も出てくるに及んで、いてもたまらず書くことに
12月6日付の朝刊各紙は1面トップで安倍晋三首相の「真珠湾訪問」を大々的に報じていた。見た瞬間、私は胸がえぐられるような思いに駆られた。このカードをここで切ってくるのか。安倍さんという人は自らの政権維持や選挙のためなら何でもやる人なんだ、と。 領土問題が動かないだが、それ以上に違和感があるのは、この日を機に始まった新聞・テレビの「礼賛一色」の報道だ。日本の首相が初めて日米開戦の地で犠牲者を慰霊するのだから、極めて重要なニュースであるのは間違いない。安倍首相が自ら語っているように「日米和解の価値を発信する機会にしたい」という意味もわかる。 だが、報道が伝えるべきはそうした表面的なことだけではないだろう。読者が本当に知りたいのは、いま起きていることの事実関係だけではなく、なぜそれが起きたかという“文脈”(コンテキスト)や背後関係だ。ところが、最近の新聞・テレビの報道では、そうした分析がほとんど
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