百貨店3位の高島屋と、関西を地盤とする「阪急阪神百貨店」を傘下に抱えるエイチ・ツー・オーリテイリング(H2O)が10日、資本・業務提携を結ぶ方針を固めた。商品開発や物流面で協力する方向で、将来の経営統合を前提に10%程度の株式を持ち合う方針だ。売上高の合計で1兆5千億円規模に達し、三越伊勢丹ホールディングス(HD)に次ぐ業界2位の規模になる。10日午後、正式に発表する。 百貨店業界は長引く消費低迷を受けて、07年にJフロントリテイリング(大丸と松坂屋)、三越伊勢丹HDと経営統合が相次いだ。しかし、消費の低迷がいっそう深刻になるなか、高額品を中心に百貨店売上高の落ち込みが激しくなった。統合による規模のメリットを生かして、商品開発や物流事業で経営の効率化を急ぐ考えだ。 高島屋は東京・日本橋などに旗艦店を抱える老舗(しにせ)百貨店で、H2Oは関西でのシェアが高い。店舗の重複が少ないことから、