防衛省は2023年度予算の概算要求で過去最大の5兆5947億円を計上しましたが、金額を一切示さない「事項要求」が大半を占めており、積算根拠が一切示されていません。安倍政権時の数々の疑惑にとどまらず、軍事費まで「隠蔽(いんぺい)」されようとしています。 防衛省は例年、ホームページで公開する概算要求の資料で、事業ごとに「○機・○億円」など金額を明記していました。ところが23年度は総額以外の金額を全く載せていません。それだけにとどまらず、各装備品の調達数や物件費などの内訳、陸海空自衛隊など機関ごとの内訳も不明。さらに自衛隊員の定数までも「事項要求」だとして明らかにしていません。 これでは、なぜ「5兆5947億円」なのか、その積算根拠が分かりません。さらに、事項要求の件数さえ、「現時点で答えられない」(防衛省担当者)としています。 浜田靖一防衛相は2日の会見で、金額を示さずに国民の理解が得られるの